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なぜ、いまパラレル起業なのか?

パラレル起業元年

2018年(モデル就業規則から副業禁止を取り払った年)を、副業元年という人たちがいます。同時に、パラレル起業元年とも言えるかもしれません。

今まで「起業」というのは、一部の志の高い方々が、リスクを承知の上で、取り組む大きなチャレンジのような位置づけでした。しかしながら、ここ最近は、「週末起業」「身の丈起業」など様々な、起業のスタイルが登場しています。前者は、週末だけ起業家として活躍する、後者は、大きな投資はしないで、身の丈で起業するというスタイルですね。

「パラレル起業」とは、一般に幅広いパラレルキャリアの選択肢の一つとして、同時並行的な起業をするものです。(明確な定義はありませんが、そのような現象が起こり始めてます)

「起業」といっても大げさなものではなく、要はどこかの組織に属したりせず、事実上、個人で全て立ち上げ、運営をまかなうもの全般(特に複数)を意味します。そのような方は全員、パラレル起業をしていると言えるでしょう。自分で資金調達をし(少額なので自身の自己資本であることが多いです)、ビジネスプランを立て、マーケティングリサーチをし、集客・運営をコントロールしています。

単なる副業と違うのは、まず「雇用されてない」という点、単発ではなく「継続的にサービスを提供している」、特にパラレル起業では複数の身軽なビジネスを持っていることが特徴です。イメージとしては、2つ~3つの事業をかけ持つ個人事業主といった感じでしょうか。従業員はいませんが、協力者(フェロー)という形で、パラレルキャリアまたは、ボランティアベースの方々で連携することが多いです。法人成り(法人設立)はしません。

パラレル起業のメリットは?

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パラレル起業のメリットとして以下が挙げられます。

起業家のような自由度がある(組織に属しないので、100%の自由度がある)

パラレルキャリアなのだから、組織に属せず、自分で100%決めたり、運営したい!という方向けです。

多額の投資(資金調達)は必要ないので、ほぼリスクは0。更に2つ、3つのパラレル起業をしていれば、リスク分散になる。

インターネットを利用すれば、ほぼ投資ゼロからいわゆる起業(自分のアイデアを市場投入)できます。しかしながら、投資ゼロで始められる事業の競争は得てして激しいので(例えば、無料で始められるブロガーなどはレッドオーシャン状態)、最初に数万円程度の投資はする方が、立ち上がりは早いと言われてます。それにしても、店舗や設備を構える多大な投資と比べるとかなりのお手軽さです。

❸いつでも始められ、いつでも撤退できるというフレキシブルさ。

一般に大規模な起業では、すぐに撤退はあり得ませんが、パラレル起業の場合、ステークホルダーも少なく、投資も少額なので、すぐに損切りできます。また、新しい事業への移行も、自分の意思でいつでも可能です。

❹他のパラレルキャリア、起業との相乗効果があり、リスク分散できる。

複数の身軽な起業をしているが故、他からの相乗効果があります。様々な起業ネタとのコラボが新しいイノベーション事業を生み出す可能性もあります。また、一方の起業ネタがだめでも片方があり、リスク分散になります。

具体的な事例では

例えば、Tさんは、とある資格試験の講師をしています。予備校などの法人組織に属するのではなく、自身でポータルサイトを立ち上げ、教室は自前で持たないまでも、起業家シェアオフィスやオンラインで授業を行っており、受講者からの評判も上々です。傍ら、スポーツインストラクターもやっています。自身でも独自のトレーニングメニューをつくりあげ、集合型またはオンラインで、マンツーマンレッスンも提供しています。

投資資金は、WEBサイトのドメイン料ぐらいで、あとはお客が入ってきた度に変動費(教室代など)を支払うのみなので、大きな投資リスクはありません。また、資格試験のクライアントが、スポーツインストラクターとしてのクライアントになったり(顧客のシナジー)、募集ノウハウを集約(ノウハウのシナジー)ができたりという相乗効果も生まれています。

パラレル起業の未来

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パラレルキャリアには、様々な選択肢があります。NPOに所属して、社会貢献をする、又は、地域の活動(PTAなど)に参加するのもよいでしょう。ベンチャー企業の立ち上げの支援をするのも刺激的かもしれません。しかし、組織に属しているメリットは十分にある一方、本来100パーセント自分がやりたいことを、やりたいようにできる可能性は閉ざされていきます。

テクノロジーが発達してきており、働き方改革の流れも受け、身軽なパラレル起業の可能性はますます増大していきます。例えば、米国では、労働人口の30%-40%がフリーランスないし、パラレルキャリアを歩んでいるというデータがあります。日本はまだ5-7%程度です(2019年時点)。通信環境が劇的に発達した東南アジアも様々な仲介アプリサービスが充実し、個人でパラレル起業をする例が増えてきています。今後、このような働き方が世界的なトレンドになっていくことは間違いないでしょう。志がある方は、この機会に、何か始めてみてはどうでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございます。皆様の何らかのキャリアのヒントになれば幸いです。

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