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「菊挿す」「雁帰る」「障子貼る」この中から「秋の季語」がどれかお分かりですか?

「菊挿す」「雁帰る」「障子貼る」
この中で、秋の季語はどれかと聞かれたら、すぐにわかる方はいらっしゃいますか?
この3つの中で、秋の季語が1つあります。
また、秋の季語でない他の2つは、いつの季語かおわかりですか?


「菊挿す」
菊は、秋を代表する花の一つですから、一見「秋の季語」のように思えます。
しかし、「挿す」という言葉が入ることで、秋とは異なります。

この「菊」は季語の中でも非常に難解な季語の1つです。
「菊」だけなら、秋の季語ですが、「春菊」とか「菊の芽」になると「春の季語」になります。

そして今回の「菊挿す」ですが、「挿す」とは、菊の苗の増やし方を表した言葉で"挿し芽"と言います。
この"挿し芽"は、梅雨の頃に水はけのよい土に挿すと発根するそうです。
すなわち、"挿し芽"が適している梅雨の頃ということで「夏の季語」となるのです。


「雁帰る」
雁も秋のイメージがある鳥です。
これも「雁」だけなら「秋の季語」ですが、「帰る」がつくことで、秋とは異なります。
雁は渡り鳥で、シベリアなどの北から、秋に日本にやってきます。
そして北へ帰るのは春ということで「春の季語」


「障子貼る」
これも「障子」だけなら「冬の季語」となりますが「貼る」がつくことで違う季語になります。

昔は、夏には風通しを良くするために障子を外し、冬が来る前の秋に新しい紙に張り替えていたので「秋の季語」さされています。
また、障子を張り替えるために、まず障子を洗っていたということで「障子洗う」も「秋の季語」になります。

https://kenbunroku-net.com/kotoba-20211001/




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