大雨の日に思い出すこと
昨夜から今朝にかけての雨凄かったですね。
2度目の梅雨って。そんなことあるんや。
ほんと令和ちゃんさー。
こんな大雨の日はいつも思い出す出来事がある。
高校生の頃、自宅から15km離れた山の上にある学校に通っていたため、家を出発するのはいつも早かった。
距離の問題もあるが、当時わたしには謎の拘りがあった。
『誰よりも早く教室に入り、1人で菓子パンを食べながらクラスメイト達が来るのを待つ』という拘りが。
正直これをする事に何か意味があるかと言われたら無いけれど、誰もいない朝の教室が何となく好きだったのかもしれん。
それらの理由から家を出発するのは朝6時台という馬鹿げた時間だった。
早朝登校は全く苦ではなかったが、大雨の日はひとつだけ問題があった。
学校側から来る自宅待機の指示連絡より先に出発してしまうのだ。
大雨などによる自宅待機指示の判断がおりるのが朝7時頃。その頃には私は既に交通機関を利用している時間だった。
学校は携帯電話の持ち込みが不可だったため、連絡を確認できぬまま学校に着く。携帯、普通に持っていってたけど通学中に先生と遭遇するリスクを考えると鞄から一切出さんかったよね。
通学で使っていた交通機関はアストラムラインだったのだが、雷雨にも暴風にも動じず通常運転だった。
大雨+雷の中、学校に到着。校内には雨音と雷鳴が響いている。
そんな日でも、私以外に学校に来ている生徒達は居た。
朝練のため早く来ている運動部員達である。
いつものように朝食の菓子パンを食べていると、友人の宇佐美が教室に入ってきた。宇佐美は陸上部に所属しており、この日も朝練のため登校していた。
宇佐美「おると思った。なんか今日他の人ら自宅待機らしいよ。点呼するけぇ4組の教室に集合ってさ。」
岩本「まじ?」
1つの教室にその日登校していた生徒達が集められていた。
教室内の分布図は
柔道部、野球部、陸上部、岩本。
しばらくして先生が入ってきて、教室内に居る生徒の名前を書類に記入していく。
先生「宇佐美はー、朝練か。○○も朝練だな。」
名前を呼ばれた生徒達は「はーい」と返事をする。
先生「岩本はー…………………岩本?」
岩本「はい。」
先生「お前は…なにしてるの…?」
岩本「えっ……朝食…食べてました。」
この瞬間、片道15kmの距離を雷雨の中朝飯だけ食いに学校に来たやばい奴が爆誕した。
先生「おぉ……そうか。」
納得すな。せめて弁明の余地を与えてほしい。
でも今考えたらシンプルにこの岩本面倒臭そうな奴なので会話を広げない方が正解である。教師って凄い。
結局その日は休校になり、宇佐美家の車に乗せてもらって山の下にある駅まで送ってもらった。ありがてぇ。
この後の学校生活でも雷雨朝食女は2〜3回ほど姿をあらわすが、先生は一切動じず点呼するようになった。
何の話かっていうとアストラムライン最強ってこと。
おわり。
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