ユーフォ3期最終話予想

はじめに

「予想」って競馬じゃあるまいしw
いうまでもなく、物語は物語全体で作られるもので、結末はその一部に過ぎない。重要な一部であることも論を俟たないけれど、その重要さは物語によるだろう。
例えば推理小説であれば、結末の重要度は高い。
しかし、「響け!ユーフォニアム」という作品においてはどうか。

ということで、noteに書くほどの内容ではないけど嫌がる人もいるかなと思ってnoteにしました。(ちなみに原作未読です。)

京アニ作品に見られるブックエンド方式について

最初と最後が同じで円環構造になっている構成のこと。
よく例に上げられるのは「映画タイタニック」だが、京アニ作品を見ている人にとっては今更…って感じかもしれない。
AIR、CLANNAD、聲の形、リズ青もみんなそう。
私は特にAIRのラストが好きだし、CLANNADのOPも好き。

あまりこれという文献が手許になかったので、wikipediaから引用すると、

(vii) ナレーションなどで物語の終了後から始まる「ブックエンズ[注釈 18]の以上7タイプである。場合によっては、これらの2つ以上が組み合わされる。ただし、ハウジは、主人公を紹介しない「プロローグ」「フラッシュバック」(および「ブックエンズ」) からストーリーを開始した場合には、同じセットアップの中で主人公の日常も続けて紹介しなければならないとしている[88]

wikipedia「三幕構成」より

>「ブックエンズ」) からストーリーを開始した場合には、同じセットアップの中で主人公の日常も続けて紹介しなければならない

まさに3期1話アバンは、学校の場面を映した後、久美子の寝起きから「始まる」。

ユーフォ3期1話アバンについて

3期1話のアバンでは、誰のものかわからない職員室の机の上が映される。当時TLでも話題になったけど、タブレットがおかれている。
その後の本編で度々滝先生の机の上が映るが、滝先生はいつもノートPCを使っていてタブレットを使っている様子はない。

アニメ作品の演出として考えると、本編からみて未来を表現していると考えるのが普通ではないか。
つまり滝先生の時には導入されていなかったタブレットが導入された未来。

なので、あの机は大学を卒業して北宇治高校に吹奏楽部顧問の音楽教師として赴任してきた久美子のものだろう。(なにを今更感w)
美智恵先生が映るのは、他の高校ではない北宇治高校であることを示す為。

私には自明であるように思われるけれど、敗北を知っている者(例えばソリに敗北した久美子)と常に勝ち続けた者とどちらが教師に相応しいだろうか。
ツルネのマサさんもそうだ。
私は、これまでの描写で、滝先生は全国金を取ることよりも、教師であることを優先しているのは間違いないと考えている。
そして、12話で示されたように久美子が教師になることを見抜いている。極端な話だが、滝先生は久美子がソリに負けた方がよいと考えたのではないか。
少なくとも、滝先生は、ソリを決断することができずに部員によるオーディション丸投げするような人物としては描かれていない。

その滝先生の教師としての姿を思えば、久美子「先生」の机の上にある幹部ノートは、
・久美子先生も生徒から幹部ノートを見せられるほど信頼を寄せられる教師になった。
→3期本編で頻繁に使用される幹部ノートは、実は滝先生にも見せていた。

ということを示す為に描かれているのではないか。
従って、それは久美子先生が高校生時代に使っていた幹部ノートではない。

なお、あずにゃんのカップみたいなマグカップが映る意味はわからないが、制作の遊び心のような気もしている。

最終話について

OPのReCodaという曲名もそうだが、
敗北から立ち上がり、再び未来へもう一度
というテーマは3期に通底しているように思われる。
だから、なにかしら「再び」を構成においても示すだろう。

私の最大の興味は、「ブックエンド方式をとるとすれば、結末でどのような表現をするか」である。(まあ、内容はどうでもよいとは言ってないw)

意外と、1期1話にある桜舞うなかの校門に向かう教師久美子の後ろ姿をちらりと見せるか、写真立てを見せるくらいではないだろうか。あるいは教師になった久美子は全く描かないかもしれない。
何故なら、教師久美子というその結末は1期アバンで既に描かれているから。

ブックエンド方式でありながら、終わりにブックエンドを置かないのは、結構難解かもしれないと3期を見ながら思っていた。
しかし、視聴者の多くが気づいていて期待しているであろう久美子先生を見せるのは、感動的かもしれないが安易にすぎる気がする。
そして、3期12話で制作陣の視聴者への信頼を見た今、やはり最終話で久美子先生は見せないのではないかという思いに傾いている。

忘れない 音色も景色も
言葉じゃない 想い紡いで
ありがとう これからも共にある
動き出す 願いは未来へ
巡り合った音が響く
そう そしてまた次の曲が始まる
・・・「音色の彼方」より

[参考]

2017年における高校でのタブレット導入は3割程度(旺文社による全国の高等学校におけるICT活用状況調査)なので、アバンで映される机が滝先生の同僚である可能性もあるにはある。