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心を救ってくれる声

最近、ずっと杉山悠佑くんの声を聞いている。
男性なのだけど、透き通っていて、心に染み渡る声をしている。

彼との出会いは、友人バンドの解散ライブ。高校の同級生の友人のバンドの解散ライブだというのに、彼のバンドではなく、悠佑くんの声に惚れて彼のバンドのCDを買って帰ってしまったことは、友人に大変申し訳なく思っている。でも、聴覚過敏のわたしにとってほぼ初めてのライブで涙を流しそうになった直感を信じて、心の底から勇気を出してCDを買って帰ったことは〈よくやった、自分!〉と褒めてやりたい。今はApple Musicで聴いているけど、あのCDは大事に取ってある。

わたしはその時、CDを悠佑くんからは買っていない。バンドメンバーではあったけど、別の方から買った。こんな素敵な歌を自分で書いて、自分で作曲し、自分の声を乗せる彼と話してみたかったことは事実だが。

でもその後、話すチャンスがやってくる。CDにヒビが入っていたのだ。問い合わせると、すぐに代替品を彼の地元である関東から関西まで送ってくれた。達筆で丁寧に書かれた伝票は、彼のイメージと合っていた。

そこでのやりとりからわたしたちは同い年だということを知り(なんとなくそんな気はしていた)、彼が遠征ライブで関西まで再びやってくる時を狙って飲みに誘った。彼の生い立ちから、日々の暮らしまで、ぽつりぽつりと話してくれた。わたしも負けじと話したのを覚えている。この人から生まれた音楽なんだ、と初めて音楽が自分の身近に感じた。彼の紡ぎ出す言葉と歌声は、彼の今までを映し出すようで、しっくりときた。

生身の人間から、日々の生活から、日々の葛藤から生まれた曲。立っている場所や経験すること、見ている景色は違っても、感じることは似ているのかもしれない。彼の言葉と歌声は、わたしの心を揺らし、浸透していく。目の前のタスクを終わらせるための元気をくれるのだ。時には涙を流すきっかけも。こんなにもメディアが溢れた世界で彼の音楽と出会えて、本当に幸運だと思っている。ありがとう、悠佑くん。

https://youtu.be/Ll1rZmSYWo4


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