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【陰で働く人のおかげで私達の便利な日常はある ~株式会社大気社空調整備技術職・佐藤様~】

キャリアラボ・学生運営チームによる、
ビックバン社会人オーディエンスへのインタビュー企画 第2弾

こんにちは!
キャリアラボインターン生のかんちゃんこと酒井幹太です!
社会人の方に志やBIGBANGについてインタビューする企画の第2弾!
今回は、佐藤誠一さんです!
果たして佐藤さんの目にはBIGBANGはどのように映ったのでしょうか。
そして佐藤さんの持つ志とは何なのでしょうか。

株式会社大気社
空調設備技術職
佐藤誠一様
https://www.taikisha.co.jp/


―早速ですが、BIGBANGの感想をお聞かせください
 最高のアウトプットだと思いました。皆さんの熱量は素晴らしいなと思いました。私はやらなかったことなので、学生の頃にここまで情熱を持って発表できるのは素晴らしいなと思いました。思うこととか、考えることってできるとは思うんですが、それを人前で発表することってなかなかないですよ。社会人として普通に過ごしていてもなかなかそういう場はないです。なので、そういう場を作り出すことはシンプルに素晴らしいなと思いました。

―佐藤さんはどのような学生時代を送られていたんですか?
 私は、自宅浪人一年を経験した後に東京の大学に行っていて、環境に関することを工学部で学びつつ、ダブルダッチのサークルに入っていました。なので、勉強、アルバイト、ダブルダッチの生活でしたね。そこから他大学の大学院に行って研究して、就職したという学生時代でしたね。

―大学院に行って研究するということの軸となったことがあったのでしょうか?
 普通の大学生だった私は、就職の段階でどうしようかと考える機会を得たんです。理系なので、そのまま大学院にいく同級生も多かったんですが、私のいた研究室の教授が引退することになってしまって、じゃあ自分はどうするのかと考えなければならなくなったんですね。結構、色んな人に相談して後押ししてもらったというのもあったんですが、もうちょっと研究というものに真剣に取り組んでみたかったと思ったところが大きかったですね。

―大学院ではどういったことを学ばれていたんですか?
 大気汚染の研究をしていて、PM2.5のような目に見えない粒子に対してどうアプローチしていくかの研究をしていました。大気汚染をメインに、それを分析する方法であったり、そのものの性質であったり、それをどう応用していくかだったりを研究していましたね。

―その大気に関する研究をした経験が今のお仕事にも生きていらっしゃるということですか?
 そうですね。私は、今、建築物の中の空調に関わる施工管理をする会社にいます。その中で技術者として、CADと呼ばれるもので図面を書いたり、実際に工場等でのシステムを考えたり、現場でそのシステムを構築するために現場監督をしたりしています。
 イメージが湧きやすいように例を挙げるとクリーンルームというものがあります。これは単純に言うと、空気清浄度が管理された非常に綺麗な空間のことなんです。これが何のためにあるかと言うと、皆さんが持っているスマートフォンのような精密機械、半導体を作る為です。こういうものは、ものすごく緻密なので、製作段階でチリとかゴミとかが入ってしまうと誤作動を起こしたり、不良を起こしてしまうんですよ。そのために、必要になってくるのがクリーンルームなんです。クリーンルームを太平洋、チリやゴミをアジとするのであれば、その太平洋にアジがたったの十匹いる位綺麗な部屋がクリーンルームです。そのぐらいきれいな空間ではないと、スマートフォンを作れないんですよ。日頃何気なく使っているものは、実は色んな人の汗と涙の結晶で、そうした陰の人を支えているのが私の仕事ということですね。

―どういった理由から微粒子の研究をはじめられたんですか?
 意外と入りは単純なもので、研究室どうしようかなと思ったときに、この先生が好きだなとか、この先輩が好きだなとか、この研究面白そうだなとかでしたね。色々と消去法をしていく中で、これだったら楽しそうだなという感じで選んだのが大気汚染に関する微粒子の研究だったということでした。

―志とかやりたいことを探すことを苦労している人も佐藤さんが研究を選んだときのように小さなことから始めてみた方がいいんでしょうか?
 そうですね。やっぱり最初から大きく志を定めていくというのも素晴らしいんですが、なかなかやりたいことを探すのは難しくないですか。そしてまた、やってみないと分からないことも多いと思うんですよね。でもだからこそ、スモールステップから始めて見たら良いと思っています。例えば、どんな時の自分が好きだろう?と少し考えてみるだけでも小さくも大きな一歩になるかもしれません。私も社会人になって8年ぐらい経ちますが、働いてみて気づいたこともたくさんあります。

―やりたいことを学生が持つことは就活の中でなかなか難しいこともあるとは思いますが、そのようなことについてどう思われますか?
 確かに自分に合う合わないはあります。慣れれば上手くいくようになるということもあるとは思いますが、これだけは生理的に無理だというものは除外した方がいいと思うんですよ。私は、消去法も大事だと思っていて、働き方においてこれだけは譲れないというものはあるので、きちんとそれを定めておくことが大事だと思います。いざ就職したときに希望の職種にいけないことってよくあるもんで、私自身そうでした。でも、そうした思いがけないところからやってみて、学ぶこともとても多くあったんですよね。結局、私は消去法でこれだけは譲れないというものをしっかりと決めつつやっていくというのがいい気がしますね。

―これまで佐藤さんは逆風を感じることが多かったんですか?
 もちろんありました。私は、就活の中で研究に関わらない企業も含め沢山の企業を受けていたんですよ。本当は、第一希望で受けた会社があって、最終面接までいって落ちてしまったこともありました。その時は、世の中の厳しさを感じて落ち込んでしまいました。ただ、その後その会社の隣の事務所でたまたま仕事する機会があって、少し覗いてみるとやっぱりその会社じゃなくて良かったなと思ったんですよ。そう思うと、逆風を感じることは多々ありましたが、どうであれこの道がベストの道だと考えてましたね。

―そういう逆風があった先にこそ感じられるものがあったということですか?
 そうですね。やっぱり逆風があるからこそわかるものもあるんだなと思いますね。俯瞰して見ることで、辛いと思っていた過去を良い意味に書き換えられるかなと思いました。「失敗した」だなんて、そんなの自分で勝手に決めつけてるだけだよって当時の自分に言ってあげたいですね。

―佐藤さん自身の今やりたいこと、志はどのようなものなんですか?
 趣味で映像制作が好きで、それの延長で友達の映像作品を作っています。それをもう少し大きな規模感で、自分でコントロールできる範囲で進めて行けたらなと思っています。もちろん、自分のメインの現場監督の仕事も、私は所長というトップの立場で取りまとめることも増え、その中でもマネジメント力とか人を動かす力とかが必要になってきたので、仕事という面でも自分一人で戦えるようになるということも成し遂げていきたいですね。なので、ただ労働者として働くだけでなく、趣味にも力を入れつつ、仕事もきっちり頑張るような二足の草鞋で行きたいなというのが、今のやっていきたいことかなという感じですね。志としては、「歓喜の土台を築き続ける」です。どんな地道な事でも自分ができることに最善を尽くし、人の幸せの城となる土台を築きたい。そんな社会人でありたいと思っています。

―佐藤さん自身の理想の姿などはありますか?
 やっぱり、私はどんな仕事でも人に喜んでもらえることがなによりの幸せだなと感じますね。「佐藤さんと仕事できてよかった」と言われることが一番嬉しいです。なので、理想の姿としては、自分だからこそ与えられる価値を与えていることになりますね。やっぱり替えがきくとか思いたくなくて、自分にしか出せない色や価値があると思っているので、それを出せるようになりたいな、そして、周りの人に幸せになってもらいたいなと思いますね。

―今回、BIGBANGにはどういった経緯で参加していただけたのでしょうか?
 もともとキャリアラボの菱谷君と大学の同級生で、ちょこちょこキャリアラボの映像を作るなどの関わりがあったんですよ。本当は、現地に足を運んで撮影したかったんですけど、それがかなわなかったのでオンラインで参加させてもらいました。

―趣味として映像作品を作られているというお話しがありましたが、これはどういった経緯で始められたんですか?
 掘り下げると、「人が喜んでいる姿を見るのは嬉しい」というところまでたどり着きます。大学時代のダブルダッチのサークルで、イベントをやることがそれなりにあったんですが、その時にダブルダッチの動きに合わせた映像を作っていました。そういう映像を作ったときに、周りの人やお客さんに、「めちゃくちゃよかったよ」とか「見てるこっちまで胸が踊ったね」と喜んでもらえたのが、嬉しかったですね。あとは、そういう映像を依頼されたときにその人の最大限のその人らしさが輝ける姿を写し出したいなという思いがあって、その姿を私も見たいというのと、その姿が認められている世界観がいいなとも思いますね。あくまでそのツールに過ぎないとは思いますが、なので今はカメラが好きですね。

―「人が喜んでいる姿を見るのは嬉しい」というのが佐藤さんの根源的願いということですか?
 はい。あなたが嬉しいなら私も嬉しいという素直な信頼関係も持てる、そんな世界が心地良いなと。例え微力でも人の役に立ってる実感こそやりがいになる、という意味が社会人になり理解できてきたかなと思います。でもその貢献できているという感覚やお互いの感謝を感じる感覚は、直接的でも、間接的でも良いと思っています。TEDトークで植松さんという方が、高級車を買った人が偉いのかというとそういうことではなくて、それはあくまでサービスに過ぎなくて、それを作っている技術者がいてその恩恵を受けることができいるだけだと言われていたのが記憶に残っていますね。幸せってお金でおいそれと買えるものではなくて、やっぱり奥底にそういう陰で働く人がいて感謝するからこそのものではないかなと思いますね。

―その幸せに関する考え方は、普段のお仕事にも生きているんですか?
 それは凄くありますね。ただ、当たり前のことに携わる仕事なので、感謝はなかなかされにくい仕事ですね。例えば、エアコンをつけて動かなかったら、イラつきますよね。蛇口を捻って水でなかったらムカつきますよね。でも、その当たり前の裏にはけっこう泥臭いことあるんです。そういう仕事をしている内に、陰で支えてくれている人への感謝は凄いできるようになりました。電車のつり革一つでもその裏には技術者がいるんだなという風に考えることができるようになりましたね。

―佐藤さんにとって働くこととは何ですか?
 究極までまとめて言うのであれば、幸せになるためにすることかなと思います。それは、自分だけがということではなく周りも含めてですね。社会全部に繋がるように周りを幸せにしていくということかなと思います。お金のためにすることだというのももちろんその通りだとは思いますが、結局は、自分も周りも幸せになるために、自分ができることで貢献していくことですかね。幸せになるための手段というか、そのために価値を提供していくことかなと思います。

―佐藤さんが、サークルの頃にカメラで映像を通じて周りを幸せにしていたことと、現在のお仕事を通じて周りを幸せにすることの違いは何かありますか?
 映像の方は、ありがとうと言われることが多かったので、人を幸せにすることが見えやすかったかもしれないですね。直接、披露する場で見てくれる人がいて、喜んでもらえるので、とても分かりやすく、また、自分がそれを見ているのも好きでしたね。一方で、本業の方は、陰で働くことなので、担当者一人からのありがとうで終わることが多いですね。ただ、その担当者の先の先のそのまた凄く先には、更に働くお客さんがいて、そのお客さんが作り出す製品が日本や世界に飛び出していって、実際に使用している人がいるなと感じています。なので、そういった製品のCMだったり、その製品を使っている人だったりを見るとその製品の奥の奥の奥で自分が活躍しているんだぞという誇りは感じますね。見えないけれど、きちんと役に立っているということを踏まえると、大学時代の活動と比べると、ありがとうと感謝される範囲がより広くなっていますね。

―やりたいことを続けていこうとしているBIGBANGに関わる学生に向けてメッセージをお願いします
 BIGBANGのような活動をしていることに間違いないはないので、そのままそれをやり続けてください。というのも、社会人になって気づいたことですが、人間何かと続けることが一番難しいんですよね。継続は力なりというか、一生勉強、一生青春というか社会人になっても学び続けなければならないんですよね。なので、その学び続ける力を学生の間からつけてクセをつけることができている人は、強いなと思います。例えば、何か一つやるにしても「この意味は何だろう」「何の為にやるんだろう?」という考える力は確実に社会で生きてきますし、大事にされます。言われたことをやるだけでプラスアルファがないと、自分の存在価値や提供できる価値も分からなくるし、スキルも磨かれなくなってきます。なので、何か一つ考え抜く、探求心を持って学び続けることを続けてほしいですね。自分はどう思うかを考えて、発表する機会というのも大事だなと思います。ぜひ、あのBIGBANGのようなことを続けてほしいですね。

佐藤様 なんか山ち

―インタビュアーの感想
佐藤さん、ありがとうございました!
日頃何気なく使っているものの裏に多くの人の努力があるということに改めて気づかされました。また、働くことは、大学時代の活動よりも感謝される範囲が広がることだというお話は、私が以前より考えていた「働く」とは何かの一つの答えにもなる深いお話だなと感じました。自分なりの答えを見つけることができるよう引き続き頑張ります!

文責
酒井幹太
名古屋大学教育学部1年
キャリアラボで学生インターンチームとして活動

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