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40歳以降の不安定なキャリアに備える!20代、30代から始める長期キャリアの形成とは!?

あなたの5年後、10年後、15年後のキャリアは?

この質問、面接の時に必ず聞く質問の1つです。
転職面接の時にキャリアアップがしたいと答える人がいますが、現時点でしっかりと長期的な戦略ができているのかどうかを確認するための1つの質問です。

特に20代、30代前半までの新卒採用、中途採用でよく聞くことがあります。
会社にぶら下がられても困りますし、長期的な展望があるのか、ないのかで会社に貢献してくれる戦力なのかどうかを判断しています。

一度描いたキャリア地図が時代とともに変わりますから、細かいことを聞くというより、長期的な視点から逆算できるかどうかを聞いています。

何となくぼやっとしたイメージはあるけど、しっかり考えたことがない方が多いのではないでしょうか。

もしくは、変化が速い時代に、10年、20年先の計画なんてしても意味がないと思われる人もいるかもしれません。

あなたのキャリアプランは大丈夫!?

キャリアといってもいろいろな解釈があり、時代とともに変化をしてきました。

バブル経済前後であれば、就職したら定年退職まで安泰。
会社にキャリア権を預けて、正社員としての身分の保証を受ける代わりに、全国各地はもちろんですが、世界中に転勤をする可能性がありました。

バブル経済が崩壊すると、安定志向がつよくなり、大手企業へ入社をすることで、一つのステータスが持てる時代。
リストラの対象にならないように、勝ち馬に乗ることができたら、安泰という時代。
長時間労働、低賃金、理不尽と不条理の世界で生き残ることに必死だった時代。

2010年代前半に会社に依存しない働き方として、ノマドワーカーブームができた。
特に女性の活躍がめざましく、一躍有名になる人たちが増えてきた時代です。

2010年代後半から言われ始めたのが、ライフワークバランスということ。
自分の人生と仕事とのバランスを取りながら、自分らしく働いていく人生を考える時期に変わりました。

最近ではキャリア=人生そのものと考え、仕事だけではなく、プライベートも含んだ個人のライフスタイル(生き方)という意味で使われることが多いです。

キャリアプランとは、仕事やプライベートの理想の将来像(キャリアビジョン)を実現するために作成する、具体的な行動計画のことを言います。

キャリアビジョンとはあくまで「将来こうなりたい」という理想像のイメージなので、理想像を可視化して具体的な行動計画に落とし込んだものをキャリアプランと呼びます。

キャリアの地図を描いて、どう航海をしていくのかという計画を立てる段階です。

40歳以降はリストラの恐怖と戦う時代になった

今後は先行きが不透明で、将来の予測が困難な時代だと言われています。
AIやテクノロジーの急激な発展やコロナウイルスのような未知の感染症の流行などで、当たり前だったことがいきなり変わってしまうことがあります。

2020年の3月ぐらいまでは、オフィスに出社をすることによって、相互監視体制が成立していた時代から、コロナショック影響で緊急事態宣言が出されて、パソコン1台、スマホ1台を利用して仕事をする、テレワークが定着するようになりました。

そこでリモハラという言葉が生まれたように、相互監視体制が崩壊してしまうことによって、管理職がチームメンバーの働き方に対して信用がなかったことが世間をにぎわせたこともありました。

コロナ前と後では、社会で求められるスキルが大きく変わりました。
例えばテクノロジーを使いこなせる、直接的な監視下に置かれなくても自律的に仕事に取り組める、オンラインコミュニケーションスキルが高いなど。
スキルについてもテレワーク寄りになり始めて、DX人材を採用したいというように新しい分野での人材強化を図る企業が増えてきました。

今後世の中で何が起きるかは私たちには予想が難しく、コントロールすることもできません。
しかし計画しても、想定外のことが起こる可能性が高いから、何も計画しない方がいいというわけではないのです。

準備ができていれば、想定外のことも対応できる‼

例えば、旅行に想定外のことがよく起こるので、無計画に旅行に行くことはほとんどありません。
たいていの場合は旅行に行く目的があり、目的を達成するためにはどうするのか?という計画を複数考えていることがよくあります。

計画をちゃんと立てているからこそ、突然のハプニングが起きたときでも対応できますし、想定外のことが起きたとしても対応をすることができるのです。

計画を立てることで、目標を達成するために、いつまでにどういう行動をとらなければいけないのか、どういうリスクがあるのか、実現性はどうなのかなどが見えてきます。

普段からキャリアについて考えていくことができるようになると、突然のリストラであったり、倒産であったり、予測不能な出来事が起きたとしても、すぐに対応をすることができ、すぐに軌道修正をすることができるようになる。

例え想定外のことが起こったとしても、冷静に臨機応変に対応をすることができます。そして長期的に自分の目指すキャリアを実現していくことができるのです。

もし特に何もキャリアプランを立てていない場合、世の中で大きな変化があった時に、どう対応していけばいいかわからず、流されていってしまうことになります。

これからの時代はキャリアの自律の時代

終身雇用、年功序列、労働組合の象徴される日本型雇用制度が、コロナショック影響で一気に前倒しになってきています。

これからの時代は働く個人がキャリアに対して関心を持って、他からの支配を受けず、自分の意志やルールのもとに、行動をコントロールし、自らキャリア形成に積極的に取り組むキャリアの自律が求められる時代です。

トヨタ自動車の会長の終身雇用の崩壊宣言、サントリー社長の45歳定年制、パナソニックなどの大手企業の早期退職制度で退職金の上乗せをして本気のリストラが行われるようになった。

電通のように10年間現状給与の保証をしながら、会社の看板をフルに活用して新規事業を推進する働き方も始まりました。

これらのニュースから見えてくるのは、これから先の雇用についてはすごく不安定になってきたということです。

会社に依存する時代から自律キャリアに変化をしてきており、コロナショック影響で一気に加速しているのは事実です。

こういう時代だからこそ、雇われる側の社員としては、いつでもどこでも何があっても転職をできるように準備をしておく時代です。

コロナ以前にも終身雇用の崩壊は始まっていましたが、コロナ渦が更に拍車をかけ、本来10年後に起こるはずだった問題が、前倒しで現実化しています。

今までは社員の離職率を心配していた企業が、これからの時代は人材の流動化をさせるために、早期退職制度を利用したり、セカンドキャリア研修によって強制的に新陳代謝を図ろうとしてきています。

今までの基準としては離職率が高いということは、ブラック企業と判断をされる1つになっていますが、これからの時代はこの価値観が大きく変わってくることになるでしょう。

キャリア権という言葉が生まれてきたように、会社に依存する時代から、いい意味で会社を利用する時代へと変化しはじめています。

自分のキャリアを会社任せにせず、自律的にキャリア形成をしなければならないことに気づいている人は多いと思います。

一方、実際に長期的なキャリア計画をしっかりと作っている人がほとんどいないのが実情です。

プレゼンテーション2

実際にキャリアプランを考えて行動をしている人は少ない!?

キャリアプランに意識調査をしたところ、次のようなことがわかりました。

実際に長期的なキャリア計画をしっかりと作っている人は、ほとんどいないのが実情とお話しをしました。もう少し詳しく見ていきたいと思います。
2018年に約3000人の社会人対象で行われたリサーチによると、男女ともに60%近くの人が、将来に向けたキャリアプラン特に何も考えていない、もしくは将来を模索中との回答でした人。
しかし一方で、男女ともに60%以上の方がキャリアに対して不安を抱えていると回答しています。つまりは多くの人がキャリアに不安を抱えているにもかかわらず、明確にキャリアプランを考えて行動できていない事実がわかります。

長期のキャリアプランにある、3つのメリット!

長期のキャリアプランは現在の世間の流れからすると、立てても意味がないと思われているのは事実です。

3年後まで見通せたらいいという時代に、3年、5年、7年、10年と長期的なキャリアプランを立てるというのは、無謀という人もいらっしゃいますが、実はこのキャリア地図を持っているからこそ、想定外のことが起きても対応をすることができるようになります。

長期的なキャリアプランを立てる3つのポイントについてここからの話をしていきましょう。

その1:目標と行動の設定ができ時間を無駄にしなくてすむ

人生は日々の多くの決断や行動の積み重ねで創られています。
日々多くの選択肢がある中で、とにかく無造作にいろんなことをやっていくと、結局時間の無駄だったということが起こります。

時間の無駄ということでいうと、日常でやってしまうのが、休みの日にお昼まで寝てしまったり、休日前はYouTubeやネット番組をみて夜更かしたりする。

キャリアについても、ブラック企業と噂をされている企業で働き続けたり、実績も信用も信頼もないまま、勘違いして時間の無駄だということで退職をしてしまうこともあるでしょう。

例えば、管理職として小さなチームを任せたいという打診があった時に、長期的なキャリアプランの有無によって、結果として全く違うものになってしまいます。

もし、長期的なキャリアプランがなかった場合は、会社にとっても、ご自身にとっても無駄であり、キャリアの不良債権化してしまうことになってしまいます。

自分がこの先、経営管理をしていきたいのか、もしくは専門家としてのキャリアを進んでいきたいのかが決まっていない場合、自分のキャリアゴールから逆算して決断することができません。

断るのも場が悪いので、管理職になったところ、やはり自分は専門家として仕事をすることが好きだと思ってしまった場合、自分と会社両方の時間の無駄になってしまいます。

長期的なキャリアプランで経営管理をやっていきながら、さらに出世を目指して、上を目指すと考えていたら、ゴールからの逆算ができるようになります。

自分は将来的に経営管理をしたいから、50歳までには部長として、何十人の部下をまとめるリーダーになりたいという明確なビジョンがある場合、40歳までにはチームリーダーに、45歳までには課長として複数のチームをまとめなければいけないという目標が定まります。

そして、その目標を達成するために、今期、今年、何をやらなければいけないと言うアクションも明確になります。

具体的な長期的キャリアプランをつくることで、ビジョンが明確になり、そこに到達するための明確な目標と行動を設定することができます。結果時間を無駄にすることもなくなります。

その2:ビジョンと計画があれば、モチベーションが下がらない

モヤキャリ相談室でよく聞くのが、「仕事のモチベーションが下がりまくってやる気がなくなってしまって…」という悩みの相談が増えています。

モチベーションが低くなってしまう理由としては、内発的な動機付け (自分自身の内側から湧き上がってくる興味や意欲) がないという理由が考えられます。

人間は報酬などの外から与えられる動機だけでは、継続的に高いモチベーションを持って仕事するのは難しいのです。

かといって管理職になると余計業務量が増えて、責任が増えて、残業代が出ないし、会社とチームの板挟みになってしまうのは嫌だということで、モチベーションが下がって、やる気も生産性も下がってしまうケースもよくある。

しかし、長期的なキャリアプランを持っている人は、自分の目標を見失うことなく、冷静に振り返ることができるようになります。
モチベーションが下がったとしても、自分の目標を再認識することができれば、モチベーションが戻り、生産性もパフォーマンスも戻ってきて、あっという間に上がってしまいます。

自分の目標が決まっていたら、そこを目的地として頑張ろうという内的な要因でモチベーションを上げることができるようになります。
キャリア地図をしっかり持っていることが必要になります。

モチベーションが低いと悩んでいる方は、明確なキャリアプランがないのではないのでないでしょうか?

キャリアプランを明確にすることでビジョンや目標も明確になり、仕事に対するモチベーションが下がることを避けることができます。

その3:やるべきことから目を背けられない

長期的なキャリアプランを計画してしまうと、「計画倒れにならないか?」とか、「これって、本当に計画通りに進むだろうか?」などという不安が襲ってくることになります。

例えば女性が将来的に子供を持ちたい場合は、年齢ごとにかなり具体的な目標が必要になります。

男性の場合も結婚をして、パートナーが出産をした後に、いつ育児休暇を取るのか、出世レースに復活することができるのかなども含めて、年齢ごとに目標を定めていく必要があります。

長期的に自分の人生を考えると言う事はワクワクだけではなく、物事の実現性をしっかり考え、向き合わなければいけないというシビアな側面もあります。

しかし、現実にしっかりと向き合うことで、難しくてもどうしても実現したいことがある場合は、今この瞬間から何をするべきなのかを真剣に考えるようになります。

本当に描くキャリアに到達するためには、少し苦しくても現実に向き合い、やるべきことから目を背けない自分になることができます。

キャリアプランは随時アップデートしていい!

キャリアプランは突発的なことによって変更することもありますし、ライフイベントが発生して変更をすることもあります。

ただし、見失ってはいけないのが、目的地である大目標。
ゴール設定がズレてしまうと、いままでのキャリアプランは無駄になってしまいます。

自分のキャリアプランの細かい部分は、頻繁に修正をしています。
新しくやりたいことや目標ができたときには、他の目標との優先順位や難易度を考えながら調整をしています。

キャリアのほとんどは、思いがけない縁など予想してない偶然の出来事によって決定されるという有名なキャリア理論があります(ジョン・D・クランボルツ教授の計画的偶発性理論)。

明確なキャリアプランを持ちながらも、訪れる色々な偶然の出来事や機会を活かしながら、キャリアプランをアップデートしていくことが重要です。

そして何よりも大切なのが、できるだけ多くの機会に巡り合うために、色々なことに柔軟&楽観的に挑戦するマインドセットを持つことです。機会がなければ、その道を選択することもできないのです。

キャリアの定期検診を第三者から見てもらう

私は常に言い続けていることがあります。
「職務経歴書は3カ月に1回は見直して、キャリアの定期検診は年1度、第三者に見てもらうようにしましょう」

これは自分自身の経験がそうさせているのですが、職務経歴は随時更新をしていくことで、キャリアの棚卸の時間を短くすることができるようになります。

キャリアの定期検診は、自分のキャリアについて利害関係のない第三者に話をすることで新たなキャリアを見出すことが出来たりすることができたりします。

しっかり長期的キャリアプランを作成して、目標設定と行動までをしている方も、定期的に第三者とキャリアプランを共有するとより良いです。

他の人にも見てもらうことで、ちゃんと目的地に向かって進めているか、ゴールまでどの程度離れているかの現在地確認が客観的にできます。

また、多くの人はやりたくないことは先延ばしにしてしてしまうクセがあります。他の人に自分の計画と進捗具合を見てもらうことで、積極的に行動ができてないことに関して、背中を押してもらうきっかけにもなります。

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