マガジンのカバー画像

ローカルキャリア白書2021

14
社会課題が複雑化し、変化の激しい予測不可能な社会が待っている中で、どのようなキャリアが『未来のキャリア』として描かれていくのか、そのヒントは、地域社会と向き合って自分の人生にオー…
運営しているクリエイター

#遠隔プロボノ

人はどんな体験をしたときに、自分の人生を生きていく覚悟ができるのだろう

人生脚本とキャリアオーナーシップ米国の精神科医エリック・バーンが提唱した「人生脚本」という概念がある。人は、無意識のうちに、自分の未来の生き方の脚本を書いているという考え方だ。彼の名前は知らなくとも「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる。」というフレーズをご存じの方は多いのではないだろうか。 ローカルキャリアを歩む人たちは、自分の軸を持ってキャリアを築いているように見える。おそらく、親や世間から刷り込まれた人生脚本を書き換え、オーナーシップを持って自分の道を歩い

ローカルキャリアを促進する遠隔プロボノ&パラレルワーカーのススメ 前編

1.はじめに  コロナ禍においては密が避けられ、疎が好まれることからローカルに生活の拠点を移す人が発生している。これは、多くの都会的生活者がテレワークを経験することになり、働く場所と暮らす場所の物理的距離の制限から解放されたことが要因だと考えうる。  内閣府による「第2回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査(※1)」によると、東京圏在住で地方移住に関心がある人は全体の31.5%に上り、これはコロナ前の調査と比較すると移住関心層が6.4%

ローカルキャリアを促進する遠隔プロボノ&パラレルワーカーのススメ 後編

本文の前編は、遠隔プロボノ&パラレルワーカーについての定義付けとアンケート調査内容及びその結果について報告するものであった。後編ではその内容を踏まえて、そのキャリアモデルの考察と提示を行っていきたい。 4.遠隔プロボノ&パラレルワーカーのキャリアモデルの考察  今回のアンケートでは遠隔プロボノ・パラレルワーカーの皆さんが何を重視して遠隔での従事を選択したかについて着目をした。アンケートでは、以下の視点で回答を得ている。  これらの2軸でもってマトリックスを形成し、遠隔プロ