見出し画像

GW真っ只中。世間と関係なく毎年仕事をしています。GW期間は、外国籍採用を考えている企業に向けたちょっと有用な情報をお伝えして参ります。
「外国籍人材採用してみようかな」と少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。

さて、GW第一弾は、各国の高度人材呼び込み事情についてお伝えしようと思います。

我が国日本では、在留資格保有者は約260万人。年々右肩上がりで、同数値は過去最多となります。
国籍は、「中国・韓国・ベトナム」を中心としたアジアの方々が占めています。在留資格別で見ると、永住者(特別永住者)を除くと、「ギジンコク(技術・人文知識・国際業務)」「技能実習」がトップに入ります。
先月には、「特定技能」という類の新たな在留資格ができ、運用がスタートしております。*特定技能取得第一号は、カンボジア国籍の方とのことです。

では、主要国の外国籍労働者の受け入れ状況とは?
まず、こちらの表で各国「外国籍人口と割合」をご覧ください。

出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「国際労働比較」より抜粋

人口で圧倒しているのは、アメリカ、次いでドイツです。
また、割合で目を見張る数値を出しているシンガポール。30%近くが外国籍居住者という点、さすが移民受け入れ国です。その点、日本は外国籍割合は1.7割で各国比較だと韓国よりも少ない割合となっています。

次に、各国「労働人口と割合」です。

日本は、労働人口は居住人口の1/4になります。割合は全体の1.2割を外国籍労働者が該当するとの数値。これらの数値が多いのか少ないのか?
世界的平均が、「3.2割」。先進国平均「10.8割」、途上国平均は、「1.6割」と言われています。それと比較すると多いか少ないかは明確に判断できるでしょう。

驚くことに、シンガポールは全体の約40%が外国籍労働者。159万人中134万人が労働者なので、出稼ぎ労働者が国を支えているのだと実感できます。
他国と比較しても、外国籍労働者の割合が圧倒的に低い比率であることが読み取れます。

次に、G20各国の移民受入状況も確認してみます。

出典:Daiwa Institute of Resarch[Japan's Economy]記事抜粋

こちらのデータをみても日本の数値が低いことは、ただただ認識できるのですが、移民受入国の一人あたりのGDPの高さも注目したいところです。(左図)移民受入は各国比較で凹むものの、GDPは20カ国中7位なんですね。笑
右図を見ると、移民受入は年々右肩あがりになっていることも読み取れます。移民も含めた外国籍受入政策を促進する国の意向が反映されているのでしょう。

今後日本での外国籍受入が進む中、先進国の外国籍労働者受入事例より、以下の疑問に対するヒントを得ることができます。
1) 外国人労働者の導入は日本人の賃金を低下させるのか。
2) 外国人労働者の導入は日本人労働者の労働市場への参入・退出行動に影響を与えるのか。
3) 外国人労働者の導入は産業構造の高度化を遅らせるのか。
*日本大学中村教授の「外国人労働について考える」より抜粋
同氏によれば、1)2)3)に対して必ずしもネガティブな影響のみかというとそうではないと分析しています。細かな記述はここで触れませんが、
外国籍受入の議論となると上記3点ばかりにフォーカスされます。
ポジティブな影響にも同様に目を向けても良いのではと常々思っています。

*多様性がローカル地域の賃金をあげるデータを下記記事より示しています。

各国が外国籍受入の現状と影響についてまとめたアーティクルが確認できます。ぜひご覧ください。
*各国外国籍労働者受入に関する概要
ドイツ
韓国
イギリス
フランス
台湾
シンガポール

これらの情報を参考にしながら、ちょっとこれまでと異なる人材戦略を作ってみませんか。

Rie Ohno from Career Fly 大野理恵

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?