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派遣で働くリスク 派遣社員は「猫の手」

1.ある電話相談

「もう、どうにもなりません」

電話相談のなかで、クライエントさんがおっしゃった言葉です。

私は現在、ココナラで電話相談サービスを提供させて頂いています。

先日、ある方から電話相談を頂きました。

ここではCさんとします。

Cさんは、長年派遣社員として、複数の企業で働いてこられました。

それが、今年になってからなかなか仕事がない。

複数の派遣会社に登録されていますが、一向に依頼が来ない。

電話しても「今紹介出来る仕事がない」と言われるばかり・・・

それが「もう、どうにもなりません」と言われた理由です。


2.派遣社員とは

既にご存知かと思いますが、派遣社員とは派遣会社に登録して、派遣会社から企業に派遣されて働く労働者です。

派遣社員の働き方は多様化し、さまざまなメリットとデメリットがあります。

派遣社員のメリットとデメリットを、それぞれ3点ご紹介します。

■派遣社員のメリット

・自由度が高い
派遣社員は、派遣会社と雇用契約を結ぶため、派遣先の企業と直接雇用契約を結ぶ正社員と比べて、自由度が高い働き方です。

派遣先の企業や職種を自由に選ぶことができ、勤務時間や休日も、派遣会社と相談して決めることができます。

また、派遣期間が満了しても、派遣会社を通して別の派遣先を紹介してもらうこともできます。

・さまざまな経験を積める
派遣社員は、さまざまな企業や職種を経験することができます。

これは、派遣社員のメリットとして最もよく挙げられる点です。

同じ職場で長く働く正社員と比べて、派遣社員はさまざまな仕事や環境に触れることができるため、スキルアップやキャリアアップにつながる可能性があります。

・賃金が高い
派遣社員は、同じ仕事をしている通常の社員と比べて、月給が高い傾向があります。

事務職の場合、パート社員なら時給1000円から1300円程度に対して、派遣社員なら時給1500円から2000円になることもあります。

そのため、短期間で高収入が期待できます。

■派遣社員のデメリット

・雇用が不安定
派遣社員は、派遣期間が満了すると、契約が終了する可能性があります。

また、派遣先の企業の都合で、契約期間途中で契約を解除される可能性もあります。

そのため、雇用が不安定であるというデメリットがあります。

・給与や福利厚生が不安定

派遣社員の福利厚生は、派遣先の企業の規定によって異なります。

そのため、正社員と比べて高賃金でも福利厚生が不安定であるというデメリットがあります。

・責任や権限が少ない

これはメリットでもありますが、派遣社員は派遣先の企業に所属する正社員と比べて、責任や権限が少ない傾向があります。

派遣社員は、派遣会社から派遣されており、派遣会社の社員だからです。

責任や権限が無いため気が楽ですが、物足りなさを感じることもあります。


3.レンタル社員とプロパー社員

「レンタル社員」と「プロパー社員」という言葉をご存知でしょうか。

レンタル社員とは、忙しい時のみ一時的に働いてもらいたい人。

それに対して、プロパー社員とは常時雇用したい人になります。

よく忙しい時に「猫の手も借りたい」ということわざがありますが、この「猫の手」が派遣社員になります。

だから、忙しくなければ不要の存在。

それだけのリスクを、わかっていない人が多いと感じています。


4.今からでも遅くない

私の知人でも、Cさんと同様の方がいます。

最初の1社だけ正社員でしたが、あとはすべて派遣社員で働いていました。

派遣を選んだ理由は「自分で探さなくていいから」。

ハローワークへ行って仕事を探し、履歴書と職務経歴書を作って、郵送しても不採用。

それを数回繰り返したら、就職活動に疲れてしまった。

そんなとき、派遣会社の広告に目が止まり、登録したところ、その場で仕事が決まった。

「今までの苦労がバカみたい」、そう思ったそうです。

それ以来、ずっと派遣会社を利用して働いてきましたが、40代後半になると仕事が減り、50代になったら案件が0になった。

ようやく重い腰を上げて、就職活動を始めました。

4社から5社の派遣会社を利用して、派遣先企業は15社位。

年末年始とかゴールデンウィークの時期だけ、といった短期も含めると50社以上で働いていました。

私も再就職に向けてお手伝いしましたが、半年経っても書類選考も通らない。

そのため、公共職業訓練を受講して、ようやく次の仕事が決まりました。

正社員登用制度ありの契約社員です。

現在は、その会社で営業事務として正社員で働いています。

第3章:派遣社員に向いている人・向いていない人

派遣社員は、以下の人に向いていると言えます。

自由度を重視する人

さまざまな経験を積みたい人

スキルアップやキャリアアップを目指す人

一方、派遣社員は、以下の人にはあまり向いていないと言えます。

安定した雇用を求める人

高収入や充実した福利厚生を求める人

責任や権限を求める人

第4章:派遣社員の働き方のポイント

派遣社員として働く際には、以下のポイントを押さえておくとよいでしょう。

自分の希望や条件を明確にする
派遣社員として働く際には、まず自分の希望や条件を明確にしておくことが大切です。例えば、希望する職種や勤務地、給与や福利厚生などを決めておきましょう。

複数の派遣会社に登録する
複数の派遣会社に登録しておくと、選択肢が広がり、よりよい条件の派遣先を見つけやすくなります。また、派遣会社によって取り扱っている求人や条件が異なるため、複数の派遣会社に登録しておくことで、自分に合った求人を見つけやすくなります。

派遣先の企業や職場をよく調べる
派遣先の企業や職場をよく調べておくことも大切です。例えば、企業の規模や事業内容、職場の雰囲気などを調べておくと、入社後にミスマッチを防ぐことができます。

派遣社員は、さまざまなメリットとデメリットがある働き方です

電話相談頂いたCさんに、そのエピソードをご紹介しました。

派遣社員は、レンタル社員であり、忙しい時の「猫の手」です。

今からでも遅くないので、正社員をめざしてください。


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