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【キャリアドラマ】経済学部3年ワタルのお悩み:資格取得か就職活動か

キャリアセンターでは、毎日学生たちが就職の相談にやってきます。
わたし?
私はこの大学のキャリアセンターで働くキャリアコンサルタントのクミコミです。

最近気になる学生のひとり、里中ワタルについてお話しましょう。

■初めての相談

W:ち~すっ!ここでいいんでしたっけ?
  ちょっとどうすればいいかわかんなくて
CC:こんにちは!キャリアコンサルタントのクミコミです。
  どうぞよろしく。
W:何から話していいかわからないんすけど、
  気になることから言ってもいいすか?
CC:はい、いいですよ。
  はなしたいところから話してみてくださいね。

里中ワタルは、経済学部の3年生。
大学と並行して専門学校にも通っている。
大学在学中に税理士になることを夢見て頑張っていたが、昨年の試験では1科目しか合格できず、自信喪失。
来年は4年生ということもあり、周囲の同級生は就職活動を着々と進めており、なかには内々定をもらっている同級生もいる。
これまで税理士を目指して勉強を頑張って続けてきたが、このまま試験勉強を続けていいのか、就職活動を進めた方がよいのか、どうすればいいかわからなくなったので、相談したいとのことだった。

■キャリアコンサルティング

CC:そうだったんですね~。
  どうして税理士になろうと思ったの?
W:う~ん、父親がね税理士になれって小さい頃から言われてたんですよ。
CC:父親から?
  もう少し詳しく教えて。
W:父親は小さな会社の経理の仕事をしていて。
  本当は父親も税理士になりたくて、仕事から帰ってきたら遅くまで勉強をしていたんです。
  しばらくは、え~と5年ぐらいかなあ、試験にチャレンジしていたんですけど、何度チャレンジしても合格できなくて、とうとうあきらめたんですよ~。
CC:そうなんですね~。
  お父さんはあなたの小さいころ税理士試験に何度もチャレンジしたんですね。
W:そうなんです。
  そんな父親の姿を見ていたら、オレもがんばらなきゃなって思って・・
CC:お父さんの頑張る姿を見ていたら、自分もって思ったんですね。
W:でも、今考えたら、税理士資格はオレの夢というよりは父親の夢なんですよね。

■ワタルにとっての税理士資格って

ワタルにとって、税理士資格とはいったいどんな意味があるのだろうか。

・父親の夢を自分が果たしてやる!といった家族ぐるみで克服したい夢かもしれない。
・あるいは、資格にチャレンジしているから就活はしなくてもいいといった理由付けをしているのかもしれない。
・あるいは、資格取得が足かせとなって、本当に自分がやりたいことを見失っているのかもしれない。
・本当は税理士にはなりたくないのかもしれない。

ワタルはいったい何になりたいのだろうか。

次回のキャリアコンサルティングで、クミコミは将来のことについて聞いてみることにした。

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