技術英検試験対策一問一答英訳問題集

これは技術英検に必要な表現や3Cを書く力を身につけるための英訳問題集になります。計100問近くの問題を用意しています。

対象としては、プロフェッショナル、準プロフェッショナル、1級、2級を目指している方向けになります。

技術英訳のPointもまとめていますので、問題を解く際の参考にしてみてください。

また技術英検試験の勉強法などについては以下の記事にもまとめていますので、参考にしてみてください。

技術英検プロフェッショナル試験で正答率75%を超えるための戦略

<技術英検英訳のpoint>

1. 3Cの原則を守る(correct, clear, concise)

1.1 Correct(正確)な文を書くには
 >文法、単語、用法などを正確に使う。
1.2 Clear(明確)でConcise(簡潔)な文を書くには
 ・SVOを活用する
SVOが5文型の中で一番強い印象を与えることができますので、SVOの型で書くことで明確で簡潔な文になります。
技術英検にて出題された次の和文の内容をSVOとそれ以外の型で表してみます。
「風力タービンのローターは、主軸を介して発電機からの電気によって回転します。」
①A wind turbine's rotor is spun by the electricity from a generator through the main shaft.
②A wind turbine's rotor  turns an electric generator via its main shaft.
→①は、SVの型です。また受動態で文を作っていて、これも文を分かりにくくしています。後述しますが、受動態よりも能動態の方が明確で簡潔な文になります。
一方②は、SVOの型で文を作っていて、かつ能動態なので明確で簡潔な文になっています。
・具体的に書く(抽象的な表現を使わない)
抽象的な表現は、曖昧な表現を与えてしまします。何を伝えたいのかを考え、具体的に書きます。技術英検にて出題された次の和文の内容を抽象的な書き方と具体的な書き方で表してみます。
「海洋捕食者の上位に位置するサメは、海洋生態系のバランスを維持する上で重要な役割を果たしています。」
①It is sharks that play the role of maintaining the balance of the ocean's ecosystem.
②Sharks are among the top ocean predators and help maintain the balance of the ocean's ecosystem.
→①では、間接的な表現を使ったために、語数が多くなり、かつ曖昧な意味になっています。It is〜thatの表現などは極力使わない方がいいでしょう。
②は具体的に書いています。
・強い動詞を使う
動きを具体的に表せない弱い動詞だと、明確な文にならず、語数も増えてしまい簡潔な文になりません。技術英検にて出題された次の和文の内容を弱い動詞と強い動詞で表してみます。
「土壌微生物は有機栄養素の形態を変化させ、容易に利用できるようにします。」
①The soil microbes change the forms of organic nutrients so that they are easily available.
②The soil microbes transform organic nutrients into easily available forms.
→①の場合、意味としては間違っていませんが弱い印象を与えてしまっています。一方②の方は、より具体的に「形態を変化させる」を表しています。また語数も少なくできていて簡潔です。
・能動態を積極的に使う(受動態を減らす)
能動態の方が強い印象を与えられ、かつ語数も減らせ引き締まった文になります。例えば、技術英検にて出題された次の和文の内容を受動態と能動態で表してみます。
「大気中の水蒸気が液体に変わると、水滴ができます。」
①When water vapor in the atmosphere are changed to a liquid, water droplets are formed.
②Water droplets form when atmosphere water vapor condenses.
→①は受動態が多用されているため印象が弱く、語数が多い文になっていますが、②の方は能動態で表しているので引き締まった文になっており読みやすい文になっています。
 ・否定形ではなく、なるべく肯定形を使う
→語数を減らすことができ否定的な印象を与えずに内容を伝えられるから
 ・なるべく短い文にする。長くなりそうなら、2文に分けることも考える
 →長い文だと読みづらくなるため
 ・関係代名詞の非制限用法を活用する
→長い文を、短い文に区切ることで読みやすくなる
→ソフトに因果関係を表すことができ、また英文の流れがよくなるので、 読みやすくなる。
・分子構文を使う
  →語数を減らすことができる
・*複合形容詞を使う
→語数を減らすことができる
*2語以上の語が他の語を修飾する場合、その2語以上の語を合わせて「複合修飾語( compound modifier )」と呼びます。特に、修飾される語が名詞の場合の複合修飾語を「複合形容詞( compound adjective )」と呼びます。2語以上例:an iron-free alloy (鉄を含まない合金)

2.「もの」を主語(無生物主語)にして文を作る
 >「もの」を主語にすることで客観性を高められる

<一問一答英訳問題>

上記の技術英検英訳のpointを参考にして問題を解いてみてください。

(問)次の和文を英訳しなさい。(技術英検過去問類似問題,オリジナル問題)

[1]十分な睡眠は、肉体的な健康に欠かせない。
解)Sufficient sleep is essential to physical health.
<point>
⇨「欠かせない」や「不可欠な」などを表現したい時は、be essential toが便利です。be essential to〜の〜には名詞がきます。       

⇨技術英語は、極力能動態で表す方がいいと言われています。その理由は、能動態の方が受動態よりも、読み手に強い印象を与えることができ、また語数を減らすことが出来るからです。ではなぜ、強い印象を与え、また語数を減らす必要があるのかと言うと、技術英語は明確で簡潔な文にする必要があるからです。ただ、「もの」を主語にして客観性を高めることも必要で、その場合能動態にできない場合もあります。「もの」を主語にした能動態、「もの」を主語にした受動態、「人」を主語にした能動態、どの形が一番いいのか文全体のバランスも考えて都度選択していく必要があります。

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