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【キャリアコンサルタント試験】国家と2級のちがいとは?

私がキャリアコンサルタント試験に向けて取り組み始めてから、5年ほどになります。

この間で学ぶ側からサポートさせて頂く側への変化も経験して実感しているのは、

国家と2級のレベルのちがいは、
面接試験にある。


ということです。

両試験ともに、学科試験と実技試験(論述試験+面接試験)の3科目受検が必要です。

過去問題を解いていただいたらわかるのですが、学科試験のレベルについては大差がないです。

何なら、2級の方が易しくて、私は国家受験生の方にも、「先に2級から解きましょう。」とお伝えしているくらいです。

論述試験も、国家は【設問】、2級は【問】の違いこそあれ、求められているものの本質も、レベルも同等と感じます。

違いを挙げるとすれば、2級の方が目標設定以降の配点が高く、重視されているということは言えると思います。

それゆえに、こちらについても、余裕がある方には、自分の受検級以外の過去問題にも挑戦することをおすすめしております。(私もそうして来ました。)

一方で面接試験だけは、国家が「標準レベル」と評されるのに対し、2級が「熟練レベル」と評されるだけの差が確実にあると感じています。

これは40%近くもの大差がある、合格率を見ても明らかです。

試験時間が以下の通り増えたのは、国家からのレベルアップをはかる受験生にとって、最初はありがたく感じられるかもしれません。

【国家(20分間)】
<ロールプレイ>15分+<口頭試問>5分

【2級(30分間)】
<ロールプレイ>20分+<口頭試問>10分

ですが・・・
出題形式にも記載のある通り、
国家が「面談開始から最初の15分という設定」であるのに対し、2級には「面接時間は 20 分という設定でロールプレイを行います。」としか記載がありません。

つまり、国家は「途中で終わることが大前提」であるのに対し、2級は20分(正確には30分)で一通り終えることが大前提になっている、ということです。

2級の受験生は、まず「30分で一通り終えること」を意識しなければなりません。

この意識ができた方の一定数は、「具体的展開まで持って行かなければ(滝汗)」と、それまではできていた相談者の方とのラポール形成を含めた関係構築を軽視しがちになります。

ですが、これでは本末転倒です。

短い時間で一通り終えなければならない、だからこそ関係構築がとっても重要なんです。

一通り終える、ということは、相談者の方と目標を共有し、同意を得て頂く。

得られなければ、どこが違うかを確認する。

それでまた新たな目標を共有し、同意が得られれば、その達成のための方策をお伝えする、ということを意味します。

そのために必要なのは、いたずらに時間を掛けることではなく、効果的な関りです。

これまで以上に非言語にも注目する必要も、傾聴も大事ということです。

2級の学習を始める際には、協議会が「受検される方は、これを 熟読した上で、試験に臨んでください。」と明記している「実技(面接)試験の評価区分」の内容を、自分の中に落とし込むのも重要です。

まずここが理解できていないと、練習も効果的にできませんし、点数が戻って来た時にもいまいち納得感が得られませんし、残念ながら合格もできません。

最後に、2級面接試験で「一通り終える」ためのおすすめの対策を一つお伝えします。

それは面接試験を意識しながら、2級の論述試験の過去問題に挑戦することです。

2級の問題は、問1〜4まで、システマチックアプローチの流れに沿っています。

これは、面接を進める上でも意識するところですよね。

この試験問題には、「答えが詰まっている」ので、読解できれば必ず一通り終えられるのです。

この「一通り終える」ベースを論述試験の演習を通じて体得し、面接試験に応用するということが可能です。

だから私は、2級実技試験対策に論述試験の活用をおすすめしております。

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