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左室拡張機能の評価

LVEFが保たれていて、明らかな心筋疾患を認めない症例における左室拡張機能の評価


2021年改訂版 循環器超音波検査の適応と判読ガイドライン


左室収縮機能障害症例、左室心筋疾患の存在が明らかな症例における左室充満圧の推定と拡張機能

2021年改訂版 循環器超音波検査の適応と判読ガイドライン

左室拡張機能評価において E/A および E/eʼ が適用できない病態

2021年改訂版 循環器超音波検査の適応と判読ガイドライン

心房細動があるとき

下記の場合は、左室拡張圧の上昇や有害事象の発生が示唆されます。

mitral DT (≦160msec)

僧帽弁流入速度波形E波の最高加速度 (≧1,900 cm/sec2)

IVRT (≦65 msec)

心房細動時IVRT≦65 msecのとき、LVEDP(左室拡張末期圧)>15mmHgと推察されます。

D波 ≦ 220msec

心房細動時はD波のDCTを測定することが推奨されており、D波 ≦ 220msecでLVEDP>15mmHgと推察されます。

E/mitral Vp (E/Vp; ≧1.4)

E/e' ≧11

E/e'は心房細動時にも使用できます。E/e' ≧11でLVEDPが上昇していると推察されます。

(参照 Nagueh SF, Smiseth OA, Appleton CP, et al. Recommendations for the Evaluation of Left Ventricular Diastolic Function by Echocardiography: An Update from the American Society of Echocardiography and the European Association of Cardiovascular Imaging. J Am Soc Echocardiogr. 2016; 29: 277-314)

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