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洋書レビュー

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読んだ洋書の紹介です。あらすじや、英語学習者としてのオススメポイントなどを解説します。
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記事一覧

【洋書レビュー】Battle Hymn of The Tiger Mother / Amy Chua

こんにちは、師之井景介です。 英語学習に良い本ない?と友人に尋ねたところ、この本をおススメしてもらいました。実際、良い本だったので紹介します。本書は、アメリカの地で中国流の子育てに挑んだ著者の自伝です。 単語レベルと対象読者 特に英語の速読へ挑戦したい方にオススメです。育児方針についてあれこれ考えている方も、読んでみると面白いかもしれません。 単語のレベルは比較的高めで、英語中級者以上の内容だと思います。しかし文法がしっかりしているため、非常に読みやすい文章でした。

【洋書レビュー】The Prodigal God 宗教書の限界を垣間見る(後編)

→前編 新しい解釈父を神に見立てたこの寓話は従来、”信仰を忘れ、どれだけ放蕩した生活を送った者でも、悔い改めて信仰を取り戻せば、神は温かく迎え入れてくれる”という教訓として解釈されることが多かったようです。この寓話が「放蕩息子」と題されたように、帰還した弟に焦点を当て、兄の非難をものともせずに神は愛してくださるということですね。 いや、でも待ってくれ、兄が抱える不公平感が置き去りにされてないか?と思う皆さんに、筆者は言います。 何故、不公平だと感じるのか。父とずっと一緒

【洋書レビュー】The Prodigal God 宗教書の限界を垣間見る(前編)

こんにちは。師之井景介です。今回の洋書レビューは”The Prodigal God” / 著 Timothy Keller 。”「放蕩」する神”として邦訳もされている、キリスト教関係の本です。 概要新約聖書”ルカの福音書”15章では、罪人や徴税人(権威から見下されている人たち)に教えを説くイエスを、パリサイ派や律法学者(ユダヤ教の権威)が批判するシーンが描かれます。これに対しイエスは”「放蕩息子」のたとえ”を用いて説明しました。 詳細は後ほど引用しますが、この放蕩息子の寓

【洋書レビュー】Black Berry Wine Blues 英文詩集を読む

みなさんお元気ですか。師之井景介です。 今回は、英文の詩集Black Berry Wine Blues / 著 Rachelle Smith について感想を述べます。 Black Berry Wine Bluesについてこの詩集”Black Berry Wine Blues”は、私の友人が綴り、出版したものです。 友人のインスタグラムは以下の通り。 https://www.instagram.com/shaywritesforthem/​ 非常にクリエイティブな彼女は日

【洋書レビュー】What was mine / Helen Klein Ross著

こんにちは、師之井景介です。 英文をもっと速く読めるようになりたい!という話を米国の友人Cにしたところ、最初にこの小説をお勧めしてもらいました。 2016年に出版された、Helen Klein Ross氏の”What was mine”です。 結論から言うと、本書は英語学習者にとって最適です。 本日は、この物語のあらすじ、単語レベルとおすすめポイントについてお話しします。 (ネタバレはありません) What was mine あらすじ子どもを生み育てたいと願うルーシー(