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多古町喜多・喜多大原・喜多井野 川沿いに田園が広がる集落

喜多は「東台」「東佐野」「中佐野」、喜多大原と喜多井野はそれぞれ「大原」「井野」と呼ばれていた。


喜多地区

竣工碑

田園地帯に必ずある石碑。戦後の農業効率化、従来の農地の非効率さ、開墾の困難さを強調した文章はある種テンプレだが、工事費の記述を探すのが楽しい。ここは2100万円かけたらしい。すごいのだと億超えたりする。

道祖神

原風景って感じでいいよねといいつつ
区画整理された田園は戦後だから言うほど歴史がある風景ではないことも理解している

三社神社

台地へ上がって国道と合流するあたりにある神社
杉林の中に祠がある

題目碑

南無妙法蓮華経と書いてある
この書き方は髭題目と呼ばれる

報徳碑

地元の偉い人を讃える石碑。こう言うのは探せば結構ある。だいたい地域の教育振興か産業に尽力しているケースが多い。これは秋葉確蔵氏を讃えている。

彫りが浅かったり漢字しか使わない古い書き方だったりするためしっかり読むことは滅多にない

佐野弁天・佐野教会

不受不施派という、江戸時代に弾圧され明治時代に許された日蓮宗の一派がある。弾圧中も信仰が続き、最近になって教会を建てたとみられるケースが付近で数例みられた。

三社神社がある道からちょっとした道が整備されていた
佐野弁天
佐野とは旧地名である
佐野教会
次の集落へ
谷津田
土壁の立派な長屋門

喜多大原地区

天御中主神社

集落の台地寄りにある集会所脇にある神社
この地区の人家があるあたりは城址だったと言い伝えがあり、前身は妙見社と思われる天御中主神社があるのは納得できる
庚申塔

喜多自工

自動車整備工場
口コミは評価高めだった
なお、このへんは喜多地区だそう
飛地や入り組んだ境界が多くとてもわかりづらい
市販のネコのぼり

喜多井野地区

しゃぶり神・道祖神

「嗽神社、よく小児の咳嗽に霊験ありて、大人の風邪にも卓効あり、信者きわめて多し」とあって、多くの信者を集め、参詣祈願人の絶える日はなかったといわれている。

多古町史
しゃぶりとは漱ぐのことかもしれない

薬師堂

集会所の手前にある

白山神社

集会所の奥にある

華蔵院

真言宗の寺院。

十善講(別名札打ち)が行われる寺院だそう
周辺の村々の寺院や廃寺四国八十八ヶ所に準えて御詠歌を唱えながら巡礼するものである

加藤酒店

日曜定休でたまたま閉まっていたが、おそらく現役の店舗
喜多から喜多井野へ多古橋川を遡ってきた
川沿いには田園が広がっている

行った日 : 2023/06/25

余談

旧東佐野には、豊臣方の武将に仕えた侍医が落ち延びて秘伝の薬「保童丸」を製造していたという興味深い記述があった。秘薬の調合は一子相伝で文書は暗号化されているとか、匿ってくれた村人に報いるため代々神仏への寄進を積極的に行ったなどすごい話が残っている。


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