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こういう人たちと一緒に働きたい。

昨日、新オフィスの内見のあと、新入社員のオオニシくんが落ち込んだ表情で

「日曜日に動物園に行ったんですけど…」

と、話しはじめた。

「へー!いいじゃん!オレもカンガルーと胸筋対決したいな〜(笑)カンガルーの胸筋ってヤバいよね〜!」

と、返すと

「その時にベビーカーを持って階段を登ってるお母さんがいたのに、すぐにベビーカーを持ってあげるって行動が出来なかったんです・・その事がホント悔やまれて。。」

と、カンガルーのくだりは無視して、そんな話をしてくれた。

オオニシくんは、その後も「昨日の自分をビンタしたい…!」と落ち込んでいた。

実はオオニシくんが、そこまで落ち込むのには訳があった。

時を遡ること2週間前。

オオニシくんとサカイさんと3人で出張に行っていた時のこと。

5人組の観光客のグループが写真を撮ろうとしている場面に遭遇した。

すると、サカイさんは脱兎の如く駆け寄り

「撮りましょうか?」

と、声をかけた。

当然、全員が揃った集合写真が撮れてとても喜んでいた。

そして、天真爛漫な表情で「すみません!お待たせしました!」と、戻ってきた。

なんだかとても誇らしい光景だった。

「いやね。実は彼女はウチの社員なんですよ。」


と、聞かれもしていないのに、街ゆく人たちに片っ端から話しかけたい気分だった。

なんなら、チンドン屋の先頭で号外のチラシを撒き散らしたい気分だった。

しかし、能天気にそんな事を考えている自分とは裏腹に、オオニシくんは、サカイさんのその行動を賞賛しつつ、逆にサカイさんのように行動出来なかった自分を恥じていたのだ。

ちなみに、私は前日にビールを飲み過ぎ、痛風が発症して1メートルを1分のペースでしか歩けない自分を恥じていた。(大迷惑)

そして、話は冒頭へと戻る。

そう。

オオニシくんは、またしても動けなかった自分を許せなかったのだ。

その気持ちは痛いほど良く分かる。

私自身、正義の心はあっても、それを実行する勇気が出ない場面は多々ある。

これは"大人病"と言っても良いだろう。

つい、

断られたらカッコ悪いな・・

とか、

カッコつけ野郎だな〜www

とか思われないかな?

と、いう思いが行動にストップをかけてしまう。

だからこそ、私は、そんな雑念に振り回されることなく行動出来る子どものように素直な人が好きなのだ。

しかし、それと同じくらい、行動出来なかった自分を恥じて反省する人も大好きだ。

私は、自分の頬をビンタしているオオニシくんの姿を見て、改めて、カプセルZに入社してくれた事を心から喜んだ。

もし、オオニシくんがまた同じようなシチュエーションに遭遇したら、きっとサカイさんと同じく脱兎の如く駆け寄り人助けをしている事だろう。

そして、私は性懲りもなくビールを飲んで痛風になっているだろう。

オオニシくんよ。

どうか、サカイさんを教師として、私を反面教師としてこのまま真っ直ぐな少年のように成長していって欲しい。

カプセルZ

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