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かさぶたみたいなサビ(退去まであと38日)100日後に退去する中銀カプセルタワーマンシオン

ほうきとちり取りは必須アイテムでした。使うのは玄関です。ドアを開けるたび、「中銀カプセルタワーマンシオン」の歴史の残骸、サビが降ってきたからです。

雨漏りに一番弱いのがカプセルの結合部です。ドアの外枠は、その被害が最も現れる場所でした。
何十年も雨漏りと戦ってきた証しとして、各カプセルのドアの枠にはサビが刻まれています。たまにリフォームで真新しいペンキが塗られている幸運な部屋もありますが、大抵はボロボロに腐食しています。

カプセルのドアには通常のマンションと同じように「ドアクローザー」と呼ばれるドアをゆっくり閉めるために必要な器具がつけられています。ここは金属部分が丸出しなので、雨漏りを一身に受けてしまいます。

私のカプセルはドアはちゃんとしまりますが、「ドアクローザー」の腐食が進んでいて、「腕」の部分がゆがんでいました。このゆがみのせいで、さび付いたドアの外枠を削る格好になり、ドアを開け閉めするたびにサビが上から落ちてくるのです。
髪の毛に入り込むこともあり、シャワーを浴びながら、足元に赤色のさびついた金属片が現れた時は、巨大なかさぶかと錯覚し、血の気が引いたこともありました。

そんな歴史の残骸ドアですが、対処法が見つかるのもカプセルです。開けたり締めたりする時、「腕」の部分を「ちょっと下に押す」と、スムーズに動いてくれました。ささいなテクニックですが、タイミングが悪いと開いたまま、突っかかってしまい動かなくなるので重要です。

カプセルにはそういう生活の知恵がたくさんありました。

※写真は、いたるところサビがある玄関

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