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まさかの延期(退去まであと1日)100日後に退去する中銀カプセルタワーマンシオン

退去が延期になりました。

振り返れば、何度も取り壊しの計画が浮上しては、流れていったのがカプセルの歴史でもあります。
2007年に住民総会で解体が決まりましたが、世界中を襲ったリーマン・ショックで解体を請け負うはずだった建設会社が倒産し白紙に。
そのおかげで、私はカプセルに出会えたわけです。
これまでに比べると、いよいよ、厳しい状況であることに変わりはありませんが、ひとまず、すぐに更地になることはないようです。

予想をしていない事態ではありますが、実は、あまり驚かない自分がいるのも事実で……。何があってもおかしくないと思わせてしまうのがカプセルらしさと言えます。

もちろんこれからお湯が出ることはないでしょうし、エレベーターが止まる時の初心者には心臓に悪い揺れもなくならないでしょう。
1階の共同トイレに備え付けてあるウォシュレットはいつまで立っても故障のままですし、月が変われば管理人さんのデスクにある書籍『中銀カプセルスタイル』のおまけでついていたカレンダーが1枚、新しいものに変わるはずです。
雨が降れば、どこからか水がサラサラ流れる音が一晩中聞こえ、最近では壁の中を「何者」かが元気に走り回るようになり、「その者たち」は、ますます活発になるでしょう。

そんな一筋縄ではいかないカプセルと、もう少しお付き合いしていきたいと思います。

※写真は、いろいろが欠けてしまったカプセルのプレート

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