敦賀で過ごした夏
敦賀は子供の頃、毎年お盆休みの時期に行っていました。当時は、私はおじいちゃんの方言が聞き取れなくて、何を言われても笑うしかなく、会話のキャッチボールができずにもどかしい思いをしました。
石川県に住んでいる、いとこの女の子2人は、おじいちゃんのこと、「じいちゃん」って言ったりして、はげあたまを、からかったり、腕掴んだりして楽しいそうにおしゃべりしていたのを羨ましく思いました。
その上、私は一人っ子で、お父さんの、実家だから私以外、みんな違う言語で会話していて疎外感がありました。基本関西弁でしたが、それがはっきりした関西弁ではなく、ときどき、優しい口調で、すごい早口で話すので、もう何言ってるのかわかりませんでした。
イギリス英語聞かされてるような感覚に近いです。
こういう状況なので、夏休みに敦賀に来るのは、楽しみではなかったです。当時スマホも持っていなかったので、テレビ見るか、ゲームするかしか時間潰せない場所でした。
敦賀行って、お墓参りして、その後父と母と3人でUSJ行くのが恒例だったので、早くUSJ行きたいと思っていました。
夜は、いとこがいた時は3人で花火して楽しかったけれど、2人とも大きくなって、部活やバイトで忙しくなってからは、そもそも敦賀に来なくなり、私1人で暗い部屋で田んぼから聞こえてくる虫の音に驚かされながら過ごしました。
あれから20年、今ではおじいちゃんの家は売り払われて、別の家族が暮らしています。
そして私は今更ながら、敦賀の海が綺麗なこと、方言が心地よく聞こえる事、雨がよく降るおかげで田んぼが栄えて、水が美味しい事、イカやサバが塩漬けされてる理由を知りました。
ここで暮らしているお母様たちの肌も若々しい事‥相変わらず、方言は聞き取れませんが、来夏も敦賀で過ごしたいです。イカもカニも海鮮もあんまり好きじゃないので、ここに住める気はしませんが、とても良い場所です。
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