大阪でうまいもん その4 道頓堀今井さんできつねうどん

この日は時間の関係でお昼をささっと頂く。場所は心斎橋のあたり。せっかくなので昔からある(だろう)大阪らしいものを食べたいと考え、頭に浮かんだのは自由軒の名物カレーと道頓堀今井のきつねうどん。名物カレーは昔食べに行ったことがあるが、今井の本店には伺ったことがなかったのできつねうどんに決定。つるっと流し込むことにした。

個人的にはファストフードとしては、うどんよりも蕎麦の方が食べる機会が多い。時間がない時にうどん・蕎麦屋に飛び込んだとした場合、注文するのはほぼ間違いなく蕎麦。蕎麦を噛んだ時の歯触りと濃いめの出汁が食事したという満足感をより与えてくれるように思うからだ。

とはいえ、蕎麦よりもうどんで食べたくなるたねもある。それがカレーときつね(油揚げ)だ。特に、油揚げを甘~く炊いたものを薄味の出汁を満たしたうどんに載せたものは、素朴だけど温まる美味しさだ。この場合、出汁は関西風の色の薄いものでなければならない。お揚げさんから滲み出る甘いお汁が蕎麦の強い出汁だと堪能できないからだ。つまり、僕は蕎麦は関東風、うどんは関西風が好みなのだ。


道頓堀の喧騒の中、静かな佇まいが老舗を感じさせる

と、いうわけで、道頓堀今井さんに到着。ピーク時を外して行ったこともあり、店内はさほど混んでおらず速やかに席に着き高らかにきつねうどん一杯を注文ししばし待つ。

きつねうどん。美しい。


来た来た、おきつねさま! 透き通った出汁も美味しそうだ。

早速お出汁を啜る。うん、美味しい! 麺は、柔らかめでもっちり。そして、お揚げは噛むと旨みがじゅぅぅ〜っと口の中に広がってくる。

とりあえず息を吐く間もなく一杯を頂き、次の打ち合わせに向けて店を出る。心の中で、うどんは消化が良いから晩御飯もしっかり愉しめるな、とほくそ笑みつつ。

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