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AIの不時着

「あっ」
洗面所に立って顔を洗ったらしい。
手の中のタオルに、鼻があった。
鼻だけではない。全ての顔のパーツがそこにあった。

何が起こったのか一瞬分からなくてパニクった。
「待てよ。目玉が手の中にあるのに、なぜ、これが見えているんだ」
思い出そうとした時に、シャラシャラッという音がした。
脳裏に浮かんだ自分「達」の姿。

思い出した。
今日の分身の術の顔のパーツ。
タオルに乗っかってるパーツを手でつまんで、腰に引っ掛けていた万華鏡に戻した。

次は記憶を無くさないように、オ茶ノマズ博士に頼んでおこう。


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