CAP A ROCK説明会を終えて

昨日2月22日、新代田FEVERにて説明会を行いました。
改めてイベントの着想から概要、目指すところまでを思いつくままお話ししたつもりです。
ちゃんと構成せずの殴り書き仕様になりますが、以下にまとめてみます。
各所からご意見お寄せいただき思うところもあったので改めての説明の意も込めて書きます。
個人的見解も多いですが、この企画の目指すところが良くも悪くもより伝わればと思います。

●着想について
ユーザーとして不便だと思う部分をなくすべく、快適なライブハウスイベント、そして来る敷居を限りなく下げるライブイベントを作ろうと思いました。
90分で終わる、チケットの値段を映画館と近い2000円にする、ドリンク代は別支払いさせない、売り切れてもキャパの6割しか入れない。
そしてライブがしっかりできるバンドにメインアクトを務めてもらう。

そこで立ちはだかるのが収支の問題です。
2回しにすることを考えました。
同じバンドで2回しとなると1バンドあたりの1回の演奏時間は30分くらいに収めたい。
3マンライブにすることにしました。

そこでまた気づくのが、転換時間の不快度です。
バンドのクリエイティビティ、ステージ景観は少し損なわれますが出演者のアンプは全て並べっぱなし、ドラムは組み替え無しという選択をし、滞在時間の快適さを優先しました。

それでも収支は全然まかなえません。
可能な限りギャランティをひねり出し、現状出演してくれるバンドたちはきっと抵抗もあったかと思いますが快いお返事をいただきました、感謝するばかりです。

しかしバンドに不便をかける形ではバンドシーンの未来もイベントの将来性がありません。
このイベントに限らず業界全体の価格競争によるデフレの蔓延化は、打破のために早く手を打った方がいいと思っております。
そこでチケットの値段に差をつけることで収支を安定化を目指すことを考えました。

という様な流れで
娯楽としての敷居の低さ、収支の安定化、この二つを目指すことにしました。
ここまでをCAP A ROCKの基本の柱にしようと思っております。

●ドリンク飲み放題について
上の柱に「ドリンク飲み放題について」は含めていません。ここからはオプション的な理想になります。
ここまでのリサーチでドリンク飲み放題、という項目についての賛否が多かったため少し丁寧に説明します。

まず飲み放題に至ったきっかけですが
ドリンクカウンターに行かないと飲み物を頼めないというのはもしかして不便では無いか?
どこでも飲めるということで快適さはあがるだろうか?
ライブハウスによっては缶提供のところもあり、正直スタンディングのライブハウスであれば缶の飲料でも十分という個人的感覚もり、クーラーボックスでの提供を思いつきました。

●お酒について
近年飲酒についての世間的な目は正直悪くなっていると思います。
飲酒への興味も若い年代をはじめかなり下がっているという肌感覚です。
なので多少の批判や冷たい目線は甘んじて受けますが、飲酒が合法である以上個人的見解を述べさせてください。

お酒を飲みながらライブを観る。この行為が音楽体験的に適している人は一定数いると思っています。
もちろん未成年や体質的に合わない人は除きます。

お酒を飲むとより人と喋るようになる、感受性が豊かになって笑ったり泣いたりする。
そんなプラスの効果がライブを観ることにも働くことは多いにあると思っています。
もちろんここで言っているのはポジティブな効能であって、口論や喧嘩の元になったり体調が悪くなったりすることもあるのは重々知っています。
なのでポジティブな効能に絞ってこの話をさせてほしいですが、そのプラスの効果を喜ぶ人がいるのなら力になりたいと思いました。

家で覚えて来た曲をやっている喜びに心を躍らせる、冷静な気持ちで耳をすます、それもライブの楽しみ方ですが
大音量で飛んでくるロックミュージックに知ってても知らなくてもただ乗っかる、そんな楽しみ方もライブにはあります。(それを我々発信側はちゃんと教えられていないのでは、と思っています)

それにお酒がどう影響するのかは人によるので、楽しみ方を増やすために飲めよと強く勧めるつもりはありません。
ただ入り口を閉ざすのは本意ではありません。

ポジティブな効能を知っていて、お酒とちゃんと付き合っているは沢山います。
悪いイメージばかりが膨らむ昨今ですが、それなら良いイメージを強調することでバランスを取りたいというのが僕の性分です。

ということで飲みたい人が気軽に飲んでよりロックミュージックに浸る、という可能性を捨てずに挑戦したいと思っています。

ではお酒を飲みやすくするためにはと考えたところ、2杯目以降が安くなるということをまず考えました。
今回お世話になる新代田FEVERは通常営業では2杯目に頼みやすい安いお酒がある、とても素晴らしいライブハウスです。

しかし先ほど書いた様に、飲みやすさを優先するために缶での提供を決めました。
ワンドリンク性にした場合1杯目か2杯目かの判別をするのはドリンクチケットで可能ではありますが
2杯目の支払いが少々面倒になるのは容易に想像が付きました。金銭のやりとりをボランティアなどに任せるのは不安があります。

色々考えた結果「お客さんの飲みやすさを優先する」ために飲み放題というのを思いつきました。
これに関しては運営が金銭的な意味で骨を折る覚悟で構想を進めました。
試算を重ねてももちろん確実な数字は出ようがないですが、来てくれるロックミュージックファンの皆さんの良心を信じてとりあえず賭けてみようと決めました。

以上が飲み放題を決めるまでのいきさつです。
今回はこの話に終始して終わることになりそうですが、飲み放題に対して抵抗のあるユーザーがある程度いるというのは大きな気づきになりました。リサーチしてみてよかったです。

ここからは個人的な理想の域を出ないまま構想に入りますが
であれば、同じ月内でノンアルコールdayというのもプラス1日設けて若い世代に集中して呼び込むということをするのも効果があるのではと思っています。
1回目と2回目で酒の有無を分ければという声も聞こえてきそうですが、あまりピンと来てないです。
需要者をパターンで分けて双方の満足度があがるなら倍がんばればいい、というのは僕の性分に合ってます。

4月5月は実行には移さないと思いますが、実現希望案として書き留めておきます。

CAP A ROCKを引き続きよろしくお願いします。