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呼び込み君ミニDXバラバラ事件

はじめに

分解や改造をしないで下さい。(呼び込み君ミニDX 注意事項より)

分解

まずはプラスの精密ドライバーとはんだごてを使って、ばらせるところまでばらしてみました。

本体の前部と後部をつなぎとめている3本のねじを外すと、簡単にばらばらになります。ただし、前部(顔が描かれているほう)に生えている基板固定のピンは細くて折れやすそうなので、基板は慎重に抜くようにしましょう。

呼び込み君ミニDX 部品(表面)
呼び込み君ミニDX 部品(裏面)

右上の緑色の丸い部品がスピーカー、右下の金色の丸が載っている部品がプッシュスイッチです。このふたつははんだごてを使って基板から取り外しました。スピーカの配線に貼ってある「下」という文字が書かれたセロハンテープは、取り付けの向きがわからなくならないように、メモ代わりに私が貼り付りつけたものです。

回路基板は片面基板です。右下に「R」というシルク印刷が見えますが、部品は実装されていません。ここに抵抗を実装しても、その下が短絡しているので意味がありません。謎。

呼び込み君ミニDX 回路基板(裏面)

基板の反対側です。曲を切り替えるスライドスイッチと10V 100uFの電解コンデンサ、電池受け金具が載っています。

呼び込み君ミニDX 回路基板(表面)

配線パターンから回路図を作成してみました。100uFの電解コンデンサと、0.1uFのチップコンデンサは、どちらもバイパスコンデンサのようです。チップコンデンサの容量は、秋月電子通商で購入した手帳型ポケットテスター DT-10Bで測定しました。

呼び込み君ミニDX 回路図

プッシュスイッチを押して離すと音楽が鳴り始めます。スライドスイッチはメロディの切り替えで、ICの6ピンがオープンのときは「ポポーポポポポ♪」でおなじみのメロディ「No.4」、電源に接続されているときはボサノバ調で落ち着いたメロディ「No.2」が流れます。

さらに分解を進めます。ICを基板から外してみましょう。はんだごてでも外せるとは思いますが、ICを再利用したかったので、ICにできるだけダメージを与えないようにヒートガンを使いました。

取り外したIC

上面には型番等の刻印はありませんが、下面には刻印がありました。しかし、型番っぽい「2226A34」で検索しても、関連しそうな情報は見つかりませんでした。おそらく、呼び込み君ミニ(DXではない機種)で使われているICと同じものだと思いますが、確証はありません。呼び込み君ミニの回路図やICは、下記の記事で詳しく紹介されています。

取り外したICを秋月電子通商のSOP8(1.27mm)DIP変換基板 AE-SOP8-DIP8に実装して、単体で動作させてみました。呼び込み君ミニDXの電源はLR44 2個なので動作電圧は3Vですが、USBの5Vで動かします。バイパスコンデンサは22uFの電解コンデンサだけです。

ICの5ピンを5Vに短絡させて離すと、無事に「ポポーポポポポ♪」が流れました。単独のメロディICとして使えるので、いろいろ応用できそうです。

おわりに

脳(IC)を取り出して別なもの移植って、マッドサイエンティストっぽいですね。呼び込み君ミニDXの場合、位置としては脳よりも心臓ですが。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。



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