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シーケンシャルLEDフラッシャー その1

はじめに

以前に製作した超グソクムシ煎餅ロボ(偽)には、流れるウインカーのような尾部発光器官(本記事では「シーケンシャルLEDフラッシャー」と呼びます)を搭載する予定でした。スペースの都合で搭載は見送りましたが、せっかくなので試作した回路を紹介したいと思います。

シーケンシャルLEDフラッシャーの動作

5個のLEDを一列に並べて、流れるウインカーのように点灯させます。次々に1個ずつ点灯するのではなく、端から順番に1個、2個、3個、4個、5個と点灯していき、最後にすべてのLEDが消灯します。そして、また同じ端から順番にLEDが点灯していきます。これを繰り返します。超グソクムシ煎餅ロボ(偽)の左右にこれを配置するので、同じものが2列並びことになります。

レベルメーターIC LA2284A

というわけで、5個/列×2列で合計10個のLEDを制御しなければなりませんが、超グソクムシ煎餅ロボ(偽)を制御するArduinoの各ポートに1個ずつLEDを取り付けていたのではポートの無駄遣いです。制御に使うポートはひとつにしたいですよね。

そこで、秋月電子通商で販売しているレベルメーターIC LA2284Aを使うことにしました。レベルメーターICとは、信号の大きさを複数のLEDで表示するICです。いわゆるバー表示で、入力信号が大きいとより多くのLEDが点灯します。

UTC LA2284A

したがって、Arduinoの適当なポートをLA2284AのInputにつなぎ、Arduinoからの出力電圧を徐々に大きくしていけば、順番に1個、2個、3個、4個、5個とLEDが点灯します。LA2284Aは2個必要ですが、Inputは共通ですので、Arduinoの出力ポートはひとつで足ります。めでたしめでたし。

LA2284Aのデータシート

それでは、どのくらいの電圧を加えればよいのか、LA2284Aのデータシート見てみましょう。

ELECTRICAL CHARACTERISTICS (TA=25℃, Vcc=6V, f=1kHz, unless otherwise specified)

Comparator ONというパラメータがいかにもそれっぽいですね。ですが、dB(デシベル)という謎の単位で表記されていて、実際にどのくらいの電圧を与えたらよいのかわかりません。わかる人にはすぐわかりますが、電子工作の初心者にはちょっとハードルが高い単位です。

でも大丈夫。dBの計算式さえわかれば電圧に変換できます。というわけで、次の記事では、dBから電圧mVへ変換する方法について紹介します。

おわりに

秋月電子通商で入手できるLA2284Aですが、現在(2022年9月24日)、在庫処分特価で販売されています。このシリーズが終わるころには入手できなくなっているかもしれません。なんだかな。


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