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食パンを割いてじょうずにものを言う らっきょうを洗うような虚数で 母と子の最大公約数は１ 青空にあしらってやれ歯軋りを 前髪の虚実を切り替えご列席 夜っぴてのアリバイでいてね消しカス 転生は二重まぶたのまちがい まだ一人心をキャベツにして案山子 塩鮭もめくればめくるめくふたり 身に覚えしかない耳の長靴に 帽子屋のいとなみならばまつわろう 裏側は月でもてっきり乙欄へ 殻付きでおいしくいただく二枚舌 口ごもるアンモナイトのお湯加減 抽象のハシゴをのぼる
背表紙が落とし忘れている尾鰭 寝返りのユニバーサルデザイン 生憎とフランス生まれの出世魚 春風の今のがテンダーロインじゃね？ おととしの今日を絵に描いたような日記 のどごしが見たことのある水だった とんこつにないしょで春風のせてみる 甘噛みで出てきたクリオネのくせに 食洗機なんて言うから光るんだ 沸騰石になって待つのもありだろう 信長を充電しながら折りに触れ 十把一絡げに手首が足りなくて 舌先で探ってみてるうわの空 火曜日のためにりんごを尖らせる
慰めて一輪咲きのチュパカブラ トワイライト・ゾーンに蛸の歯をならべ 生意気にさかる中央分離帯 信号がパー スクランブルエッグ 青二才チョキのやりどころに困る 指切りをしてギリギリのレディ・ガガ よく尖る踝ひとつで勝ち上がる 歴代のインフルエンザの名台詞 早起きがかつて苦手とした海星 果物のたたかう帳尻あいまみえ 沈黙をほったらかしに鼻をかむ 洗剤の泡にも無害な三代目 じゃんけんがようやく可愛い旅に出る パンダってあんなに真っ直ぐ飛ぶんだね 殺菌力任
正夢を崩さぬようにお味噌汁 マシュマロは地獄にいてもよく笑う 陸海空、婚姻はこれを放棄する ぼた餅のディテールばかりたてまつる クジラとのおおらかな時制の一致 アメリカはまだ大陸へ移動中 信号を固結びにして命がけ 人類をたすきがけにして救う あまぁく捻挫しているいちご ケダモノが瓜二つのシャンプーハット
半信半疑にぴったりのポケット できあがる前の蝉なら泣けたのに 振り向けばどれも私の死体でしょ 明日も自動ドアにわが身 太陽を縦に使うのがメジャー 大切なからだは心にしまっとけ 直接を超えたところに干しておく まず心 ひと舐めチョココルネ 生のクラウチングスタートは禁止 かげ口叩いて消えた虹
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