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スポーツアナリティクスの扱う問題領域をどう捉えるか? 〜SAJ2023レビュー〜

5/20にSAJ2023を実施

5/20にスポーツアナリティクスジャパン(SAJ)2023が行われました。

アーカイブも発売していますのでもしよろしければどうぞ。

2022年はプロマネを務めていましたが、今年は実行委員およびコンテンツ企画のリードを担当していました。

実施されてまだ間もないうちに、SAJ2023のセッションではどのような話がされていたのか、個人的なレビューをまとめておきます。

・SAJ2023の自分の役割やスポーツアナリティクスの10年についてまとめた記事

・SAJ2022の役回りに関する記事

トークセッションを分類する

日本のスポーツアナリティクス文化を醸成していく上で、今後どのようなテーマを論点化していくべきなのか、SAJ2023でどのような話題が話されたのかをレビューすることは重要だと考えています。

先ほど一通りは聞き終えたので、その感覚から下記のようにタイトルを分類しました。

SAJ2023のトークセッションを主な問題領域、課題領域、競技区分ごとに分類し、問題領域ごとに色分けしている

個人的には、スポーツアナリティクスとは「科学的、客観的な情報を踏まえてスポーツに関する問題解決のサポートをする方法論」だと整理しています。

問題領域は様々な分け方があると思いますが、次の記事でも紹介されている「ビジネスマネジメント」「フィールドマネジメント」および「教育」、さらにはどの領域にも当てはまる「領域横断」で分類をしています。

スポーツ業界のさらなる発展にはプロフェッショナル人材が不可欠であると考え、スポーツ業界で活躍するための機会を提供いるスポーツビジネスアカデミー(SBA)は、ゼネラルマネジメント(GM)、ビジネスマネジメント(BM)、フィールドマネジメント(FM)という3領域をカバーしています。

http://jsaa.org/news/1871/ から一部引用

ゼネラルマネジメントという言葉も検討はしましたが、今回の問題領域にはスポーツ産業の範囲に留まらない教育問題も含まれていたので、もう少し広い概念な気がしており、領域横断という言葉にしておきました。

スポーツアナリティクスの対象とする問題領域をどのように捉えるか?

今回のトークセッションはスポーツにまつわる問題の話であり、かつ客観的な視点や仕組み化の文脈を取り入れたものなので、すべてスポーツアナリティクスど真ん中だと認識しています。

スポーツに関する問題領域が広すぎて、まだ整理しきってはいないのですが、少なくとも下記の図にあるような当事者が、様々な問題を抱えていると感じています。

2023/3/5「Tokyo Tech Baseball Conference」での発表資料から抜粋

・アナリストの役割とスポーツの問題整理について書いた記事

(記事中では「課題」という単語を「問題」と同義で使っていますが、この領域を深めていく上では分けたほうが良いと認識したので、上の3/5に作った図では「問題」と書き直しています)

「これはスポーツアナリティクスっぽいね」「これはそうではないね」のような話は必ず出てくるのですが、それは発言者および発言者の身近にいるスポーツアナリストが対象とする問題領域がどこにあるか?というだけだと考えています。

今後、スポーツアナリストがどこまでの問題を対象とするのか、言葉を整理していく必要があると思いますので、その参考になるように、次回からSAJ2023のセッションを4つに分けてレビューしたいと思います。


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