【晴れている】

わたしが明日葬式を開くとして、遺影に写るのはいつのわたしなんだろう、あなたがわたしの訃報を聞くのはいつなんだろう、わたしはわたしの不在をどうやって知るんだろう

みんなには喪服の心配をしないでほしい、なにが正装でなにが略式とか関係ないから、一番好きな服で来てほしい、それでわたしの葬式がビタミンカラーで溢れたらそれはそれでいいなと思うから、気を遣った結果みんな黒い服を着るのだけはマジ勘弁、あさってからもみんなの生活はつづいていくのだから

いま死んだらこいつはグーグルドキュメントに遺書書いたんだと思われるだろうか、なら死ねないな

でも毎日好きなときに空を見ることができるからいま死んでもいいかもと思うくらい満ちている、細胞まで脱力できる平日を買うために、わたしは賃金を下げたのかもしれない、いい天引きだ　

ここまで読み返してみるとやっぱり、あさってからも生きていたいのかもしれない