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好きな場所【狩野川沿いの道】

川沿いの道への憧れは子供の頃から。かの有名な学園ドラマ「3年B組 金八先生!」のオープニングのような通学路、良いですよね。

海も山も好きだけど、親近感というか、生活感というか、なんとも言えぬちょうどよさを持つ川。人間は恩恵を授かっている側なので、こんな表現は川からしたら失礼かもしれやんけど(笑)そんなこんなで、私の癒しである狩野川のことを調べてみた。

南から来た火山の贈りもの 伊豆半島

狩野川を知るにあたって、伊豆半島の成り立ちまで遡る。

100万年ほど前に本州に衝突。陸地同士が海を埋め、現在のような半島の形になりました。これが約60 万年前のできごとです。

半島となってから約20万年前までは、陸上のあちらこちらで噴火が起き、天城山や達磨山といった現在の伊豆の骨格を形づくる大型の火山ができました。

これらの大型火山の活動が終わると、日本には数少ない独立単成火山群の活動がはじまり、現在は「伊豆東部火山群」として活火山のひとつとなっています。また、プレートの動きは現在も伊豆の大地を本州に押し込み続けていて、地殻変動によりさまざまな地形を作っています。こうした二重三重の地質学的特異性が、多くの美しい景観や温泉を有する現在の伊豆半島を形成しています。伊豆半島は、世界のどこを探しても同種の例を見ない、地球上の特異点とも言える場所となっているのです。

参考:伊豆ジオパークHP

伊豆の美しさも、不便さも、奇跡だと思った。自然がもたらしてくれたものはどれも奇跡を感じるけど、景色を見ているとよりぐっとくる。

狩野川の歴史

世間知らずのゆとり人間なので、
「近くに富士山あるし、富士山からの川かな?」と本気で思っていた。
実は富士山にはたくさんの沢はあるものの、そのどれもが水が流れていない。いわゆる「水無川(みずなしがわ)」なのだそう。その訳は、富士山の土壌は「スコリア」と呼ばれるたくさんの穴が開いた暗赤色の火山噴出物で覆われているため、雨水や雪解け水が地表に残らずすぐに地下に染み込んでしまうから。

地下を旅した富士山の伏流水は三島の「柿田川湧水」や富士宮の「白糸の滝」など、湧き水となってまた出てくる…なるほどなるほど。

では、狩野川の水源はというと
伊豆半島の中央部を縦断する天城山系の山々。

流域は細長く、太平洋側では珍しく南から北に向かって流れている。
あらゆる文明が川の近くで開花していったように、狩野川は伊豆半島で暮らす人々の生活を支えてきたんだとさ。

めでたし…で締めたくなるけど、自然と暮らすためには切っても切れない災害もあった。
1997年、狩野川放水路が完成し、私たちの生活を守ってくれている。



何が好きかって

ここまで少し堅苦しくなった気がするけど、本題。
狩野川の好きなところを。

「 喧噪と離れた場所 」
場所にもよるが、主要な道路沿いであっても
水が勢いよくながれる音で周りの音がかき消される。

ディズニーシーは、エリアとエリアの境界に水が流れていて
雰囲気を一変させている。そんな感じ。
もやもやする事があっても、川の音に包まれて頭がクリアになる。

狩野川と、二人三脚で散歩しているときは何も考えずにいられる。
 歩きにくいというツッコミはスルーで。(笑)

「 楽しみ方は自由である 」
ひとりでも、ふたりでも、愛犬とでも。
散歩をする人は曜日関係なく、たくさんいる。

イスと火をこぢんまり並べて
ホットサンドを食べるデイキャンパー。

ここが気に入ったのか、
私が見る限り1ヶ月以上滞在しているキャンピングカー。

毎回持ってきて、組み立てて、
川とセッションしているドラマー。

狩野川沿いは、特別な癒しではなく暮らしのルーティンの一部になっている。

いつもお世話になりますと感謝しながら、今日も歩く。


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