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気ままに連句 名残表3 琴

気ままに連句
独吟歌仙  (2022.6.16〜 )

1  文鳥の背にまろぶ梅雨の光かな
2  客人を待つ透明ゼリー
3  食堂車スパイは背中合わせにて
4  セリフ飛び交うアイソメ世界
5  森の淵月へと向かう船を待ち
6  ひとあしずつに露の溢れる
ウ1 椋鳥の往きつ戻りつ遊歩道
ウ2 胸ポケットに名札隠して
ウ3 レジに来る今日もクリームパンの彼
ウ4 真昼の星の唄うメロディー
ウ5 五線譜の奥行き遥か彼方のラ
ウ6 塗り潰す手に香る黒鉛
ウ7 教室の明かりとかぶる窓の月
ウ8 空の虫籠ベランダに出し
ウ9 鯖雲に防災無線こだまする
ウ10 乙女の祈り大音量で
ウ11 我が道を行けと聲する花の下
ウ12 スマホ忘れて風はうららか
ナオ1 花粉症寺を指差しくしゃみする
ナオ2 屋根の日向に猫丸くなり

ナオ3 琴さらう音に押売り口つぐむ

玄関先で捲し立てる押売りも、二階のお嬢様が琴を練習する音色に思わず沈黙したのでした。

先日、東京国立博物館で開催中の「やまと絵展」にて、室町時代の歌仙連歌の懐紙を見ました。

東京国立博物館ブログに解説と写真が載っています。  ↓

懐紙を横に半分に折って表と裏にすると、これで初めて知りました。


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