灯

溶け落ちる瞬き　あたたかな煌めき
心ともして　唇ひらいて
滑り落ちる言葉　やわらかに降り積む
天使の羽根　ひらひらふわふわ
舞い踊る思い出　感情の揺らめき

天へ昇る祈りと地に注ぐ祝福
光はしずかにじっと見ている
瞳の奥にはわたしがいるから
目蓋を閉じれば聞こえる囁き
本当のあなたは誰？

胸の高鳴り　心のざわめき
振り返ればひるがえる未来
浮かぶイメージ　おぼろな影
約束したね　指を切って血を流して
赤い糸結んで　迷路で迷子になったね

いないいないあなた
いたいいたいわたし

足を切られて人魚
落ちた鳥　赤い薔薇
バラバラに微睡む身体
波間に漂い誘惑している
囚われたのは誰？

ひらかれた扉の向こうに何が見える？
見たいものが見える
あなたの鍵はわたしのもの
あなたの孤独はわたしのかたち？
わたしはあなたを知らない

本当のことなど知らない
本当に見えることしか知らない
嘘を交わすことを知らない
わたしたちは子どもだった？
大人になれたの？　不思議だね

自分の足で立てたの？
自分の翼で飛んだの？

夢に見られていたのね
それとも魅入られていたのかな
現実はイリュージョン
仮想のイマジネーション
本当なんてどこにもないよ

触れないよ本当には
あなたもわたしもないのだから
隠れてしまったおひさまは
恥ずかしかったから？
じっと見つめられて

殺されちゃったハートを埋葬しよう
花を降らせよう　赤と青の
星を降らせよう　金と銀の
時間を積もらせよう　さらさらきらきら
流れ落ちる涙にあらわれる心

泣いたのはなぜだった？
やさしいのは誰だった？