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類型に紐付く、たのしい因習打破ライフのすすめ 〜Goodbye, elephant in the room〜



はじめに


 5w4因習打破者の皆様、それ以外の皆様、こんにちは。蝋燭(INTP 5w4)です。
 このテキストは、the elephant in the room──なぜか部屋の中にいるデッカい象さん──に悩まされたことがある皆様に贈る、持てる限りの因習打破ノウハウです。

 有難いことに、こういう↓お言葉を頂いたので、掲題の件について纏めることにしました。

 あくまで自分のやり方なので、参考になったりならなかったりすると思います。
 今回のやり方に当てはまらない事例の話にも興味があるので、ここは違うぞ、というのがあればcandle_intpまでお送りください。まってます。


因習または部屋の中の象について(定義)


 今回はこれらをざっくりと「グループ(部屋)の中に存在する、皆が触れないようにしている問題(象さん)」として再定義して話していきます。


大まかな因習打破の流れ


 1.マインドセット→2.仲間作りと根回し→3.問題と代案に関するプレゼン→4.代案の実行と後始末


1.マインドセット(象さんはどこから来たの?)


 部屋を圧迫する巨大な象。嬉しい存在ではありません。因習打破者の皆様は憎んですらいるかも。俺もそうです。しかしこのデッカい象さんは一体どこから来たのでしょうか?
 答えはシンプルです。愛から生まれたのです。
 往々にして、象さんは気遣う気持ちや、何かを優先したいと思う気持ち、こうだったら嬉しいなという気持ちの結晶です。(※1)

 愛すればこそ悩むわけです。心がなければ、こんなことにはなっていません。しかしそれは、理想気体を前提に世界を語るようなものです。残念なことに、我々は心を持つ人間なので、もっと泥臭い話をしなければなりません。
 象さんは人の心の中にいて、憎しみに敏感です。傷付けられると思えば、途端に解決は困難になるでしょう。また、いっとき解決できるにしても、新たな問題が残ったりもします。(※2)

 なのでまずは因習、ひいてはその成り立ちに対する敬意や誠意、リスペクトを持ちます。これが最も重要です。矛盾するようですが、「俺は間違っているかもしれないが、しかし俺は正しい」という想いが我々を導いてくれます。これを胸に、仕事を始めましょう。

 さて、こんなに愛らしい象さんとなぜ別れなければいけないのでしょうか?
 それは象さんにはこの部屋は狭すぎるからです。ヒトと象は同じ部屋では生きていけません。現実に、困ったことが色々と起きています(あるいは、これから起こりそうです)。非効率だったり、誰かが傷付いたり損を被っていたり……。(※3)

 名残惜しいものですが、象さんとさよならして、改めてヒトのための部屋を作りましょう。
がんばるぞ!

2.仲間作りと根回し(わくわく陰謀タイム)


 まず、自分以外にも象さんを認識しており、かつ、それを気にしている人を見つけ、味方に付いてもらいましょう。全てを一人でやることはできません。

 今回は、①問題を知っていて②それを改善する必要があると認識している、という部分が一致した人を「仲間」としてカウントすることにします。
 噂話や相談などを通じて、二人〜少人数で①②を確かめ合ったり、あるいは説得したりしていきましょう。

 ここで類型が役に立ちます。INTP目線の経験則ではあるため偏っていると思いますが、以下が個人的な各タイプへの雑感です。


☆N型の人たち
 新奇性のあることを言っても受け入れてもらいやすいです。

★ENFP、ENTP
 Ne主機能チーム。俺は最初に仲間になってもらうことが多いです。
 Neが強いため大抵の問題を認識していますし、できることなら何とかなったほうがいいとも思っている人も多いような気がします。
 エニアT7より、T4の方が集団に歯向かえる酔狂な人が多いので、このENxPの中でも、T4の人に最初に切り出すことが多いです。
 外向的で喋りが魅力的なので、バキバキの内向人間としてはありがたい存在です。

★INFP、INTP
 Ne補助チーム。仲が良ければ、INFPは倫理観が欠けている時、INTPは理屈がおかしい時に指摘してくれます。この時はどちらも割と容赦がないので、覚悟して戸を叩く必要があります。
 マインドセットが上手く行っていないとINFPにバレます。その時は謙虚に相談させてもらいましょう。

★INTJ、ENTJ
 NiTeチーム。パワーゲームの嗜みがあるタフな人たちです。問題意識の共有に成功すれば、そちらの方面から守ってくれます。宣言して、象さん追い出しプロジェクトの裁量を委任してもらいましょう。(※4)
 後述する、4.代案の実行と後始末において、興味がありそうなら、問題が解決した後の世界を彼らに明け渡します。興味がなさそうなら、お礼として彼らの良い評判を立てるようにします。(※5)

★INFJ、ENFJ
 NiFeチーム。問題が人間関係によって起きていることなら、彼らが頼りになります。
 ……俺の経験の中に引き出しがないので、あまり話せることがありません。情報を持っている方がいれば聞きたいです。
 感じが悪いと彼らに怒られます。NTの皆様はたいてい露悪的なジョークを言う癖があると思いますが、これはかなり良くないみたいです(そんな……)。
 それ以外にも、感じが悪いことをする必要があるなら、なぜこういうことをするのか、という説明が彼ら向けには必要だなと思います。(※6)

☆S型の人たち
 意識の領域がはっきりしていて、話が現実と地続きである必要があります。元々問題の近くにいる場合は最初から仲間になってくれますが、そうでない場合は仲間を増やして、問題を「現実のもの」として浮かび上がらせなければなりません。

★ESFP、ESTP、ISFP、ISTP
 Seチーム。場の趨勢が大体決まってから声を掛けます。問題は認識しているけど興味がないことがほとんどです。
 ただ、「縄張り」に事が及んだ場合は相当な行動力があります。初めから問題が彼らの縄張りに触れている場合はとても運が良いので、ありがたく彼らのエネルギーにあやかりましょう。

★ESTJ、ISTJ、ESFJ、ISFJ
 Siチーム。1.で述べた、象さんの成り立ちに関するリスペクトが最も重要なグループです。
 渦中にある話なら聞いてくれますが、とにかくリスペクトと普段の行いが物を言います。信頼されていないとアプローチできません。信頼されている場合はかなり柔軟に協力してくれます。
 ESFJ、ISFJはNiFeチームと同じく、感じが悪いと本当に駄目です。露悪ジョークは封印しましょう(そんな……)。

 上記を踏まえながら、仲間にできそうな人から仲間にしていき、3.のプレゼンと合わせてグループの中の過半数を仲間にできる見込みが立てば、3.の工程に移ります。
 この時、代案についても叩き台レベルまでは練っておきましょう。

3.問題と代案に関するプレゼン(ていうか、正直さぁ……)


 1.2.の答え合わせを行います。
 これまで少人数で広げてきた話を、グループ全体の前で展開します。

 部屋の中に象がいることを指摘し、問題を明るみに引きずり出します。そしてすかさず、代案があることを発表しましょう。
「ていうか正直、このままじゃ良くないよね。だからちょっと考えてきたんだけどさ」

 代案は前述した通り、叩き台レベル、完璧なものでなくて構いません。あえて隙を作るのも良いです。意見を出してもらうことで、勢い付いてくれることが多いためです。賛成派の数が十分なら、あとはどうとでも転がっていきます。

(逆にここで賛成数が足りないときはどうしようもありません。残念ながら、今回の象さん追い出しプロジェクトは失敗です。泣きながら帰って、お酒をいっぱい飲みましょう。お疲れ様でした……。
 しかし、雨垂れも石を穿つと言います。今回のプレゼンに密かに賛同してくれている人もいるかもしれません。もし仲間が守ってくれていて、吊し上げを回避できたときには、諦めずに根回しを続けるなどして再チャレンジしてみましょう。)

 代案の実行に伴うコストは進んで払う姿勢を見せましょう。因習打破は利他の精神が大事です。

 あと、この時は脳汁が出ていて気持ち良くなっており、多少のコストは気にならなくなりがちです。

4.代案の実行と後始末(新しい風がふく)


 かくして象さんはサバンナへ帰っていきました。
 しかし、多かれ少なかれ、グループ内には風穴が空いています。

 3.で決定した代案を実行しましょう。自分が手を動かすのも良いですし、できる人に権限を受け渡すのも良いです。この段階で最も頼りになるのがSeチームです。
 形になってきたら、Niチームにグループの主導権を戻します。そしてSiチームのために一日も早く混乱を落ち着けていきます。混乱が収まったら、Neチームは……枕を高くして眠りましょう。

 そのうち、収まるべきところに収まるはずです。
 お疲れ様でした!

おわりに


 誠実さを忘れず、戦略性を備えて、象さんとお別れしましょう。

 繰り返しになりますが、あくまで蝋燭(INTP 5w4)のやり方なので、参考になる部分、ならない部分があると思います。どちらの場合にも興味がありますので、そういう話をcandle_intpに是非とも教えてください。

 それではみなさま、良き因習打破ライフを!𓃰





※1:忖度、利権、怠惰などとも言えますが、感じが悪いのでふわふわ言葉を使っています。

※2:一時的にでも解決する必要に迫られているなら、そっちを優先しましょう。

※3:代案立てにも関連することですが、因習を打破することで、これらの状況がより良くなる見込みがあるかはしっかり考えておきましょう。

※4:INTP目線だと、彼らはけっこう心配性の人が多く、線引きをしないと過労しがちな気がするので、責任という形で線を引くことにしています。

※5:……と書いていますが、お礼は何がいいかを直接聞く方がいいです。xSTJにも同様です。

※6:忙しそうだから今は巻き込まない方がいいかなと思って喋らずにいたら、後々怒られました。ごめん、ちゃんと説明した方が良かったね……。



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