見出し画像

2クール目の抗がん剤治療

2クール目の抗がん剤治療のために6月13日(土)に再入院しました。1クール目は5月16日に入院し6月2日に退院したので11日振りです。2回目なので病棟の看護師に「ただいま」等と軽口を叩く余裕もあります。前回2週間以上入院したので顔なじみの看護師などは「お帰りなさい」と返してくれたりします。リラックスして治療できるのは良い事です。

同室者に閉口

病室は今回も二人部屋です。ただ、前回と異なり同室者に恵まれませんでした。認知症の高齢者には良くある事ですが、「夜間せん妄」と言って夜になると大声を出したりする患者さんでした。そのため、騒がしくて寝られませんでした。抗がん剤の副作用で辛い時期に寝られなかったのは、本当に閉口しました。部屋を替えて貰いたかったですが、空き部屋がなく仕方なく諦めました。

一回経験しているのでスケジュールは把握していますし、副作用の出方も前回と同じだろうと高を括っていました。苦しいのはボトムの三日間で、そこを抜ければ楽になることが分かっています。食べられない期間も分かっているので、抗がん剤始まったら「主食ハーフ、副菜なし、果物、ヨーグルト(朝のみ)、エンシュア」にしてもらいました。エンシュアは、前回処方されたのが残っていたので、それを持ち込みました。

それよりも気になるのは、抗がん剤の効果です。

抗がん剤の効果に即効性があるのか分かりませんが、1クール目が終わり退院する頃には、かなり飲み込みやすくなっていました。それでも、大きな塊は咽喉につかえるので、ムースやプリンなどの食べやすいものを食べていました。また、処方されたエンシュアも毎食飲んでいました。消化しやすくて食べやすいものを考えて作ってくれていた妻には感謝しかありません。病気になると身内や友人のありがたさを身にしみて感じます。

副作用の出方が違ってた

治療は前回と同じように進みました(過去記事です↓↓↓)。

ただ、副作用の出方が異なりました。2回目は1回目よりも辛いということもあるとは聞いていましたが、個人差があることなので僕の場合はどうなるか、やってみなければ分かりません。

前回とはっきり異なった点は、5日目から「目眩(めまい)」が出ました。ベットに横になる時や、起き上がった時に天井がグルグル回る感じです。吐き気を伴うほどひどくはなく、直ぐに収まるのでたいしたことはありませんが一応、耳鼻科を受診しました。総合病院に入院していると楽ですね、直ぐに予約が取れます。

聴覚の検査や平衡感覚の検査などを行った結果、最も一般的なめまい症である「良性発作性頭位めまい症」と診断されました。ベットで横になっている時間が長いために起こったのだと思います。治療法は、体操です。寝て起きてを繰り返している内に治るそうです。

今回は、白血球の減少の仕方が前回よりも緩やかでした。ダラダラと下がって行って、ダラダラと上がっていったのでボトムの期間が一日長かった。その他は、大体前回と同じでしたが、下痢は前回ほどひどくなりませんでした。

抗がん剤の効果で腫瘍が縮小

抗がん剤治療の効果判定のため、入院15日目に内視鏡検査をしました。まだCVが付いているので、そこから鎮静剤を入れて検査します。内視鏡検査は、カメラを飲みこむのに辛い思いをしますが、鎮静剤を使うと気が付くと終わっています。30分くらい寝ていたようです。

その結果、原発巣のがん細胞は小さくなり、食道を塞いでいた腫瘍も殆どなくなりました。抗がん剤、効いたようです。飲み込みに問題なさそうなので、食事も一口サイズの副菜を付けるようになりました。

退院を翌日に控えて、その他の検査は一日でやることになりました。

9:00 レントゲン 胸2R(正面+側面R→L)腹2R(立位+臥位)
13:00 呼吸機能(VC・FVC)
13:30 心電図(12誘導)
15:00 頸部リンパ節超音波検査 腹部/表在超音波検査
15:45 造影剤CT(上腹部から骨盤)

エコー診断で頸部に血栓見つかる

入院していると予約取るのも楽です。待ち時間は病室で寝ていれば、呼びに来てくれます。造影CT用のラインを作りに朝食を食べている時に研修医が来ました。食事くらい、ゆっくり食べさせろと内心イラッとしました。さらに、この研修医が下手でした。ライン取るのに3回目でやっと出来ました。ナースだったら、一回で作れるのに、痛い思いをした患者の身になってみろと内心で毒づいていました(笑)

この頸部リンパ節のエコーで、CVを設置していた部分に血栓がみつかりました。前回は、何でもなかったのですが二回目では血栓が出来てしまいました。このままでは、梗塞を起こす恐れがあります。

血液の凝固傾向(固まりやすい血液かどうか)を判断するために採血し、循環器の医師と相談して対処法を決めるということです。入院していると、直ぐに対応できるので助かります。血液をサラサラにする薬で対応できれば、予定通り明日退院できますが、点滴で溶かす場合は退院が伸びるかも知れません。

効果判定は「ステージⅡ」

循環器の医師から「静脈血栓塞栓症」と診断され、抗凝固剤の「エリキュース」を処方されました。良く知られた抗凝固剤の「ワーファリン」と異なり、エリキュースは「納豆」を食べても良いそうです。飲み薬で対応できたので、予定通り退院しました。今回は、19日間の入院でした。

退院して約1週間後に手術の説明を受けに外来を受診しました。その時に頸部リンパ節のエコー診断を行い、血栓はなくなっていました。エリキュースを服用していると手術はできないので、薬が効いて良かった。

内視鏡や造影CTの検査の結果、治療前は「ステージⅢ」と診断されましたが、抗がん剤の効果が認められて「ステージⅡ」となりました。手術を受けることに変わりはありませんが、病期が下がったのは明るい材料だと思いました。抗がん剤治療は苦しい事もありましたけど、治療して良かったと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?