見出し画像

個人的な事、生成AI騒動が起こってからの事。

個人的な事なのでTwitter(X)ではつぶやかず、こちらで。
「きゃんちゃんと私」のアカウントはもともとはとても個人的なただの日常垢でした。
ここ数年、私はがんの治療が終わり、経過観察を兼ねて自作のファンタジーBL漫画を誰に見せるでもなく毎日こつこつと描き貯めてるという状況でした。
その自作もそろそろ200ページに到達しようかというところですが、まだまだ描き終わりそうにもありません。

そんな気ままでのんびり穏やかな生活を送っていたのですが、ピクシブファンボックスのなりすまし事件の頃くらいから、不穏な情報を目にするようになり、調べてみると、会木さんのアカウントの生成AI関連の情報にたどりつきました。
これが今から3カ月くらい前の事。
1週間くらいはその垢を中心に情報を追っていましたが、「このままだと本当にまずい事になる」とひしひしと感じました。
その当時、横暴非道で挑発的な言動を繰り返すAI絵師達があまりにも多すぎた事。
そして国がなんのリスク管理もする様子もなく、「技術開発推進のためには下手に規制してはいけない」とはっきり言ってた事。
このまま何もしないということは、もはやこの状況を、黙認したということに他ならない。
そんな切迫した張りつめた空気を感じていました。
当初、私が最初にやったのは、政府や議員たちに抗議の意見メールを送ろう!というTwitterでの呼びかけでした。
連日、けっこうたくさんメールを送ってくれた人がいたと思います。
その手ごたえを感じて、すぐに署名ページも立ち上げました。
正直、こういった活動を促すには、もっと私以外に適任の方がいるのではないか、私では役不足なのではないかと、自分でも戸惑いがあり、他の人にそう言って実際に尋ねてみたりもしていたのですが、当時は他に誰もいなかったので、私がやりました。
とにかく急がなきゃいけないという、自分でもよくわからない焦りがありました。
しかし、「生成AIの学習元への還元は無理」と、現役議員でさえ、なんの検討もせずに堂々とそう言い放つ始末で、たくさん送った意見メールも「クリエイターではない、初級者中級者のたわごと」として握りつぶされました。
国も信用できず、法も無法状態では、被害に合った人はいったいどこに申し出ればいいのか、個人で訴訟を起こすというのはあまりに負担が大きすぎると思っていました。
国が被害者救済に動かないのであれば、もうどうにもなりません。
当初、私の感覚ですが、規制派にはかなりの絶望感が漂っていました。
私も怖くて眠れない日がありました。


こういってしまうのは気が引けるのですが、私自身はがんになった経験から、もう生きて好きな漫画を描いていられるだけで毎日が幸せで、
それはたとえ生成AIが蔓延したとしても、あまり変わらないだろうと思っていました。
他人の評価や出世などは特に望んでいなかったのです。

でも、目の前で苦しんでいる人たちがいるのは、その時ひしひしと感じられました。
行政にまで完全に見放されてたと実感したあの頃の状況は、本当に絶望感しか感じられませんでした。
その時私が一番危惧していたのは、この件によって未来に絶望した絵師から自殺者が出てしまう事でした。
それくらい、事態は深刻で、絶望的な様相を呈していました。
(実際に、生成AIの出現により東尋坊で身投しようとした美大生のニュース記事がありましたね。)
だから、自分に能力があるとかないとか言っている場合ではなく、とにかく今ここにいる自分が動かないと、誰もかわりにやってはくれないだろう、とそう思ってすべてやってきました。
生成AI問題点まとめマンガに関しても、自信満々で描いてたというわけではなく、自分よりももっと他に上手くまとめられる人はクリエイター界に山ほどいる…と思ってました。
でも、他に動いてくれる人は、あの時はあまりいなかったのです。
(※「まったくいない」は言い過ぎなので文を修正しました…生成AIの法律関係の漫画とかはあったけど、AI絵師に対して真っ向から「お前は泥棒!」って言うような奴はそれまであまりなかったと思う…自分の知ってる限りでは。)
なので、自分では能力的に役不足かもしれないと思いつつも、描かずにはいられませんでした。

私自身も昔、がんの治療が終わるまでは、希死念慮で苦しんでいた過去があります。
その時の経験から、今回非常にまずい状況だという事を肌で感じ、必ずこの状況になにか希望をもたらさなければいけないと感じました。
希望といっても、大げさである必要はなく、ほんの小さな希望であっても、たった一日、人生最悪な一日を生き延びられれば、一生、生きながらえる人もけっこういると思うのです。
私の描いたまとめ漫画には、事態を覆すほどの力はなかったかもしれませんが、今、目の前で苦しんでいる人たちに、その暗闇に、ほんの一粒でも希望になるような光を灯せればと思い描きました。
この絶望的な真っ暗な空気を感じなくなるまでの間は、叩かれようがけなされようがなんだろうが、まとめ漫画を描き続けるということは決めていました。

実際、先日まで第三弾を書こうかと思っていましたが、
ここ最近、芸能従事者協会が漫画家やイラストレーターを受け入れるための準会員枠を新設してくれたり
Youtubeでとても分かりやすいまとめ動画を上げてくれる人がいてくれたり
大手出版社や大手メディア、テレビ局などが共同声明を出してくれて
大手のクリエイターさんも少しづつ声を上げてくれるようになったりして
やっとあの「絶望的な真っ黒い空気」を感じないところまできた、という感じです。
私より、適任の方たちが本当に動いていただいているので、
私自身はもういいかな…と思ってます。
ですので、漫画は描かずに、しばらくはこのまま様子を見ていようと思います。

いろいろつたない漫画だったかもしれませんが
読んでくれた方、拡散してくれたかた、支えてくださった皆さんには感謝してもしたりません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?