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東京バレエ団「白鳥の湖」を観てきました。

4月26日(金)~29日(月)に東京文化会館で上演されていた東京バレエ団の「白鳥の湖」を観てきました。

きっかけは2月にパリオペラ座バレエ団の「白鳥の湖」を観たこと。なんと私、初めてのバレエ鑑賞がパリオペラ座バレエ団というなんとも贅沢な経験でした。
バレエには全然詳しくない自分にでも分かる超絶技巧のテクニックと芸術性…。チケットの値段は別の意味で凄かったですが(宝塚のS席の3倍くらいしました…!)、そんなのはした金に思えるくらい行って良かったなと思える体験でした!
パリオペラ座バレエを観てすっかりバレエにハマったので今度は日本のバレエが観たい!と思い調べていたら、ちょうど東京バレエ団が同じ「白鳥の湖」をやるということでチケットを取りました!

東京バレエ団は
1964年に創設、3年目の1966年にはモスクワ、レニングラードで公演を行い、ソビエト文化省より"チャイコフスキー記念"の名称を贈られた。
という歴史あるバレエ団です。

私が観に行ったのは4月29日(月)の榊優美枝さん・柄本弾さんペアの日でした。なんと公演を観るまで知らなかったのですが、オデット/オディール役の榊さんは今回が主役デビューだそうです。めでたい!


ブルメイステル版「白鳥の湖」について

東京バレエ団の「白鳥の湖」はロシアの振付家ウラジーミル・ブルメイステルの振付による”ブルメイステル版”です。パリオペラ座バレエ団はヌレエフ版だったので、ベースのストーリー、音楽はほぼ同じものの、全く違うバージョンでした。

ブルメイステル版の特徴としては、
①冒頭に人間のオデットが白鳥に変えられるシーンがあること
②3幕のダンサーが全員ロットバルトの手下であること
③4幕のロットバルトとの闘いの演出が壮大で迫力があること
でしょうか。

①については物語をよく知らない人からするととても分かりやすい演出だったと思います。ちなみにブルメイステル版は最後に王子とオデットが結ばれるハッピーエンドなのですが、最後ちゃんと人間に戻ります。

②についてはブルメイステル版の最大の特徴ともいえるでしょう。3幕は舞踏会にて各国のダンサーが次々に踊りを披露する場面がありますが、そのダンサーが全員ロットバルトの手下という設定です。みんながロットバルトの仲間なのでフォーメーションの一体感が見えて迫力がありました。そして有名な黒鳥のグランパドドゥはヌレエフ版と曲が違いました(これが何の曲か分からず…)、私はこの曲を聞いたことが無かったので、(あれ…グランパドドゥもう終わった…?!?!)と堪能する間もなく、終わってしまって混乱しました。3幕の演出が動きが大きく、迫力があるのも相まってあっという間に終わりましたね。

↓9:50あたりです。

③はおそらく、ブルメイステル版は数ある「白鳥の湖」の中でもトップクラスに大がかりな演出なのではないでしょうか。ロットバルトが王子を大きな渦の中に巻き込んで倒そうとするのですが、渦を布で表現しており、白鳥の”湖”というだけであって、上手く舞台の湖を表現していました。そしてその渦の中にオデットが飛び込んでいくのですが、飛び込むときに火花が散る演出がバレエにしては珍しくてビックリ!!!踊りと音楽だけで魅せるバレエのイメージを覆す演出でした。

主役の榊優美枝さんについて

東京バレエ団は初めてだったので、主役の方のお名前しか覚えていないのですが、この日が主役デビューの榊優美枝さんが本当に素晴らしすぎて既にもう一回観たいです…。
オデットの時は可憐で可愛らしく、オディールの時は妖しく、美しく、白鳥と黒鳥の演じ分けが素晴らしいなと思いました。特にオディールの妖艶さがハマる方だなと個人的には思いました。
バレエの技術について語れるほど詳しくないのですが、榊さんは手脚が長く、スタイルがいいので、どんなヴァリエーションでも映えていました。とても主役に相応しい方だなと。この日が主役デビューとか嘘でしょう?!ってくらいのスター感でした。こんなに素晴らしいのにプリンシパルではなく、ソリストです(この辺の違いは自分には全然分かりませんので素人意見として聞き流してください)。榊さんより上の方が何人もいらっしゃるわけなので東京バレエ団は層が厚いなと感じました。

実は当初はプリンシパルの沖さん回がいいなと思っていたのですが、予定が合わず、行けず…。でも結果的に榊さんの回を観て正解でした!SNSでも榊さんの主役は反響が大きかったので、なんだか歴史が変わる瞬間を観た感じ。改めて良い公演でした。

これからも東京バレエ団及び榊さんを応援したいと思います!バレエの感想もっとうまく書けるように精進いたします笑

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