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バルトーク組曲 作品14 第二楽章のエンディングについて

第二楽章のエンディングで譜面の見落としがありました。

最後の下降音型の始まりの2小節には、1+2と”「小さ~く」書いてあります。
はじめ意味が分からなかったのですが、これは両手の指で同時に弾くことを指定しているのだ、ということがwikipediaを調べて理解できました。(L.H.+R.H.にしてくれたら分かりやすかったのに。)
確かに単音だと限界までVelocityを上げても迫力が欠けている感じはあったのです。
私だったら1or 2オクターブ低い音を重ねる方法を選んだでしょう。
Bartokさんは「両手の指で弾け」とのご託宣です。

いずれにせよすでに動画は公開してしまったので、エンディング部だけの検証動画を作りました。

音源が1台のピアノだけであればどうにもできなかったのですが、幸い私は2台の同じピアノを使って、声部を分散して作っていたので、2台目のピアノに同じ音を重ねてみました。
多少音が厚くなった感じにはなりますが、二本指の感じは出ません。
コンピュータは1ミリ秒の狂いもなくユニゾンするのですから、当たり前の話です。

AbilityPro4には音符ごとにDeviationという発音のタイミングをずらすプロパティがあるので、それを使ってみることにしました。難しいのはどの程度のズレが効果的かを見極めることでした。ズレが大きいとユニゾンの増幅効果は薄れてしまいます。ズレが少ないと二本指の感じは出ません。
私の耳で聴き取れるか聴き取れないかのズレということで、1拍目は0、2拍めは-6mm/sec、3拍目は-12mm/secで二小節を作ってみました。Part1のピアノはDeviationはすべて0です。

人間が演奏家する場合、どれくらいのズレが生じるのか、サンプリングでもすれば値は得られるでしょうが、おそらく同じことを繰り返しても異なる値になるのでしょう。
なので予測値で検証してみました。

さて皆様の耳にはどのように聞こえましたでしょうか。

https://youtu.be/1OP87HXGwDQ


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