ブラジルのコーヒー生産量増加でコロンビアコーヒー価格が下落:コーヒー記事和訳


コーヒー業界のみなさんはご存知かもしれませんが、ブラジルの生産量の回復が予測されるようになってからコーヒーの値段が緩やかに下がってきています。


だいたい125kg当たりで10000円くらい値が下がったかな。なのに肥料の値段はまだ高騰したまんま。このままだとブラジルの収穫期きたらコロンビアのコーヒー農家はどんどん破綻していっちゃいますよ。


今回訳したのはおなじみアンティオキア県のメディア El Colombianoの記事。


マネーゲームに踊らされるコーヒー農家たち。なんとかならないものでしょうか。


ブラジルの増産予測による価格の下落とドル安もダブルパンチ。痛い痛い・・・


 


元記事↓


https://www.elcolombiano.com/negocios/mayor-produccion-cafetera-en-brasil-baja-precios-del-cafe-colombiano-GH20149618


 


ブラジルのコーヒー生産量増加でコロンビアコーヒー価格が下落


コーヒーの国際価格の雲行きが怪しい。1月11日、NY市場のアラビカ種の価格は1ポンド=1,43ドルとなり、2020年6月の1,49ドル以来最低の価格となってしまった。


今週木曜日、コロンビアコーヒー生産者連合会(FNC)によると市場は1ポンド=1,54ドルで取引を終えたが、これは2022年9月にその年最高を記録した2,20ドルと比較するとはるかに下回っている。つまり市場価格は当時と比べて30%も値を下げているのだ。


更にこれに加えてドルの下落が起こっている(現在TRM1ドル4,683.85ドル)。コロンビアのコーヒー価格はNY商品取引所によって決まるため、この状況は生産者や輸出業者にとってプレッシャーとなっているのだ。


「1ポンドあたりの市場価格が一定を保つか上昇している時に為替レートが上がれば、それはコーヒー国内価格の上昇につながります。これによって輸出額も上がってくるのです。」そう話すのはアンティオキア県のコーヒー生産者委員会代表のアルバロ・ハラミージョ氏だ。


 

ブラジルは脅威となるのか?

ブラジルコーヒーの昨年のコーヒー輸出額が92億ドルと2021年と比較して46,9%も増え、過去最高の売上高を記録した。ブラジルコーヒー輸出協会(Cecafé)によると輸出量は減少しているにも関わらずこのような結果に終わったらしい。


ブラジルが昨年3935万袋(/60kg)を国外輸出しているのに対し、コロンビアの輸出量は1140万袋だった。2023年、ブラジルは2022年と比較し7,9%の生産量上昇を予測しており、その量は5494万袋に達する見込みだという。


ハラミージョ氏によると、まさにこのブラジルの増産予測がNY市場価格を下げ、それによって国内価格の下落を引き起こしている一番の原因だと指摘している。


「コロンビアではドルが大幅に下落しました。コーヒーはドルで取引が行われるため、これによってコロンビアコーヒーの価値が下がってしまうのです。」ハラミージョ氏は言う。


これを踏まえて「125キロ当たりの国内価格が200万ペソを超えていた頃、1ポンド当たりのコーヒー価格は2ドル前後でさらに70セントの特別手当*がついていました。つまり、1ポンド2,70ドルほどで売れていたのです。しかし今、特別手当ては35セントにまで下がり、国内価格は1,50ドルにまで落ち込んでいます。」と付け加えた。


(*訳者注;コロンビアコーヒーは質が良いため市場価格にプラスαの価値が乗せられます)


アンティオキア県南西部アンデス地区でコーヒー農家を営むホセ・マリア・エナオさんはこれほどまでの価格の下落が起こるのは市場の株式投機が原因だと指摘する。


「これを引き起こしているのは世界的な不況と供給危機のせいだと言われますが、私たちはそれよりも投機が絡んでいると考えています。なぜならブラジルは長雨のようなコロンビアと同様な問題を抱えているのに、増量が予測され国内価格が下がっているからです。ブラジルの生産量も大幅に減少しているのにも関わらずですよ。」エナオさんは言う。


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