コロンビアとスペインのスペイン語 混乱する言葉10選


スペインに住み始めてもう半年以上が経ちました。


コロンビアに住み始めたとき同様にそれなりのカルチャーショックはあるのですが、スペインに住み始めてかなり苦戦している問題があります。


それはなんと・・・スペイン語


私が住んでいたコロンビアの公用語はスペイン語です。4年も住んでいたので、コロンビアでは普通の生活を送るには困らない程度のスペイン語は話せる様になりました。もちろんスペインの公用語もスペイン語なので、スペインに引っ越すにあたって言語に関してはそこまで困らないだろうと思っていたのです。が、その考えが甘かった・・・・。


スペイン語は話される国によって単語やアクセントが異なることは、スペイン語を学んでいる・話している人なのであればみんな知っていると思います。私ももちろん知っていました。でも実際この違いがここまでメンタルにダメージを与えてくるなんて全然予想していなかったんです。同じ言語のはずなのに通じない、同じ単語なのに意味が全く違う、などなど。せっかく学んだスペイン語をアップデートしていく毎日。話しかけて、通じなくて、スペインでは何ていうのだろうと調べて、覚え直す。そんな日々を送っています。


異なる意味の単語を例に挙げていたらキリがないので、今日は私が個人的にアップデートに苦戦した(している)言葉や表現をいくつか紹介したいと思います。


注;スペイン語のティルデは省略して書くのであしからず。


  


Que pena


コロンビアでよく使われる言葉、Que pena。スペインでは「それは残念」といった意味で使われますが、コロンビアでは「すみません」の意味で使われる言葉なんです。何か質問をするときにまず「Que pena(ちょっとすみません)」。ごめーんと軽く謝るときにも「Que pena」。スペインではdispulpaやperdonaにあたる言葉だと思います。話しはじめに今でもぽろっと「Ah que pena」と出てしまう時があります。


 


De pronto


辞書でDe prontoと引くと「突然」と出てきますが、コロンビアでは「多分」という意味でもよく使われます。日本人なので言い切ることは避けたくて、コロンビアではよく「de pronto〜じゃない?」という風に話していましたがスペインでは、どうやってフワッとした言い方ができるのかいまだにわかりません。Quizas? tal vez? なんかしっくりこないんですよね。


 


Plata


お金のことをコロンビアではPlataと言います。辞書にはDineroとのっていますがコロンビアではDineroを使ったことはありませんでした。全部Plata。スペインではDineroの他に口語的にpastaと言うみたいなんですがなかなか使い慣れません。


 


Lindo


コロンビアでは何か可愛いものや綺麗なものを見た時Ay que lindo! Tan linda! Que hermosura! Que belleza!などなど色々な表現をすることができましたがスペインではこれらは使われず、Bonitoとしか言うことができずムズムズすることがよくあります。Hermosoってなんか堅苦しいんだって。他にもかっこいいものはChevereやbacanoと言っていましたがそれらもここでは使いません。chuloとかguayとか言うらしいけど、それではChevere感が足りないんだよなあ・・・。


 


Que pesar


「かわいそうに・・」などの表現はQue pesar やQue pecadoとコロンビアでは言いますが、スペインでは使いません。代わりにPobreという言葉をよく聞きますが、コロンビアでPobreというと「貧しい」の意味の方が強いように感じます(その代わりPobresitoとはよく言っていましたが)。Pobreってなんかすごく上からのような印象を受けてしまいます。


 


Cierto?


「〜でしょ?」という時コロンビアではCierto? と言いますが、スペインではなんか変にお高く止まったような不自然な感じに聞こえるようです。その代わりverdad? の方を使うんだとか。そういえばCiertoって最近言わなくなったなぁ。


 


Listo


スペインでは「分かった」というとき「Vale」と言いますが、コロンビアでは「Listo」と言います。Listoはスペインでは「準備オッケー」という時に使うので、「分かった?」の問いに「Listo(準備オッケー)」と答えるのはスペイン人にとってはなんか変だと思われてしまうんですよね。思い返せば5月にスペインに来た時、お店で試着室の場所を尋ね教えてくれたお兄さんに「Ah listo. Gracias」と答えたことがありましたが、お兄さんはスペインで変なスペイン語を話すアジア人にどんな印象を持ったのでしょうか・・。


 


Maluco


おいしくない、臭いなどなど・・・malのシチュエーションでなぜかコロンビア人はmalucoというんです。huele maluco, Sabe malucoとかね。malよりmalucoの方がもっとネガティブな感じしません?お気に入りのコロンビア語のひとつです。


 


Juicioso


「いい子」とか「真面目」とかをコロンビアではJuiciosoと言いますが、そんな言葉はスペインには存在しません。スペインではなんていうんだろう。Juiciosoの独特なニュアンスを持ったスペイン語、他にないような気がするのですが・・・。


 


Berraco


働き者だったり根性がある人のことをBerracoと言います。もちろんスペインでは通じません。コロンビアにいた頃はよくBerracaだねなんて言われたものですが、こちらにきてそんなことを言ってもらうこともなくなったなぁ。


 


 


以上、とりあえず無限にある中の10個を例に挙げてみました。コロンビアで話していた時の独特のイントネーションも徐々になくなってきて、少しずつ私のスペイン語はスペイン寄りになってきているようです。


いろいろ意見はあるようですが、スペイン語を学び始める時ある程度どの国のスペイン語を学びたいかは決めておいた方がいいと私は考えています。スペイン語は本当に奥が深い。言葉の違いが方言やイントネーションにとどまらず、もはや別の言語と言ってしまった方がいいんじゃないかと思うほどなのですから。


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