君と異界の空に落つ2 第40話
「古来より武力というものは卑しいものとされている。大陸でも官僚、つまり文官が国政に影響力を持つ。それは儒教が根底にあり、国家とは斯くあるべきという、人民の中にある理想と道徳、知性を持つものが、政をすべきであるという思想に基づく。つまり文尊武卑であり、武は軽んじられるものなのだ」
流れてきた大陸人の影響を受けたこの国も同じである。戦いを担う武士(もののふ)は乱世においては重要視されるものの、一度(ひとたび)平定が叶った後は文官が世を治める、というように。
「書記や古事記を