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アカデミー授賞式で起こった残念な出来事~アジア人俳優に対するおかしな態度

一映画ファンとして、心を痛める出来事(複数形)が起こりました。
この出来事について私の考えはまだまとまっていないのですが、できればより多くの人に知ってもらいたいと思い、筆を執ります。
 
心を痛める出来事、それは2024年3月10日に、アメリカはハリウッドで行われた、第96回アカデミー賞の授賞式でのことです。
まず最初のインシデントです。
助演男優賞に選ばれたロバート・ダウニーJr.が、前年度の受賞者であるベトナム系アメリカ人男優のキー・ホイ・クァンから栄えあるオスカー像を受け取るべき時に、礼を失した態度を取りました。
というのも、笑顔でオスカー像を差し出すクァンの方を一瞥もせず、片手でオスカーを受け取ると、過去の受賞者として壇上にいたティム・ロビンスと笑顔で握手を交わしたのです。通常の受賞者は、オスカー像を手渡してくれた人と握手をしたり、ハグを交わしたりすることが多いのにも関わらず、です。
続いて、クァンは再度Mr.ダウニーの注意を引くような態度を見せたものの、彼はティム・ロビンスやサム・ロックウェルとだけ握手やグータッチを交わして、スピーチのためにステージ前方へと向かいました。
 
それに続くインシデントは、主演女優賞に選ばれたのはエマ・ストーン。彼女が壇上に上がり、昨年度の受賞者の中国系マレーシア人女優ミシェル・ヨーからオスカー像をいったん受け取ったものの、ヨーがオスカーから手を放さず、そのまま二人で握ったまま、過去の受賞者として壇上に立っていたジェニファー・ローレンスの手に渡り、そこから改めてエマ・ストーンに手渡されました。
この不思議な光景が、ストーンによるアジア人蔑視であると非難されました。
 
ダウニーとストーン、ステージ上での二人の態度が、アジア人蔑視なのか、単なる尊敬の念の欠如なのか、私には判断することができません。
しかし、いずれの場合であったとしても、2024年現在、世界中のどこかで見た目による差別が発生する可能性があるという事実に変わりはありません。

わたしはドイツに住むアジア人として、人種差別のない世界を願っています。
この事件は、私たちが日々の生活の中で見落としがちな、尊敬と理解の重要性を再認識させてくれました。
一人一人が意識をして、世界を変えていきればいいなと思います。

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