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6 | 世界どこにいてもみえるのは自分の視界圏内


カミギン島での生活がスタートしてからすでに6ヶ月が過ぎました。

来た時は新鮮だったヤシやバナナ、マンゴーの木も今となっては見慣れてしまったよう。


そんなカミギン島での日々の中でハッとさせられることがありました。


今日は長距離移動をしなければならず、ジープニー(カミギン島での長距離用のバスみたいなもの)に乗っていました。スマホでの必要なメールの返信、書類等々作成、タスクの整理などに追われていました。

その流れで、スマホでFacebookを見たり、ブログを書いたりしていた訳です。


常にネットが繋がる状態でなく、電波が繋がりやすい場所と繋がりにくい場所があるカミギン島。

長距離移動で田舎にいくルートともなると3G ,E (Edge)を超えてNo serviceの表示になることもしばしば。


「はい、電波終了したー。」


No serviceの文字にスマホのスクリーンから目線を外した。



ふと視線の先に映ったのは、外を景色みると光を受けてキラキラの光る美しい海の水面。

道端のベンチで集まってリラックスしてるおじさん。

前に座っていてカミギン特産のフルーツ、ランゾネスを袋いっぱいに抱えるおばあちゃん。

まだ生まれて3ヶ月くらいの赤ちゃんを抱くお母さん。

楽しそうに会話をする高校生らしい若者たち。

ジープニーの外に身を乗り出すと海の匂い。

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ハッとさせられた。

今私はフィリピンのカミギン島にいるのか。


外からの情報を遮断することは容易で、一つのことに集中したり、やらなければならないことに追われると自然と外に向く意識は薄くなるのはやむを得ない。

常に外にアンテナを張り続けるのは、疲れる。

でも、自分の視界が狭くなっていると、世界のどんな場所や地域にいようとも見える景色は同じになってしまう。

毎日PC画面やスマホのスクリーンに向かって作業を淡々と進める。それが必要な日もあるけれど。

その小さな画面から目線を外して周りを見渡す意識を持つこと。

自分がその時々で存在する場所でしか見られないものや感じられないことを、体験すること。

今目の前にいる人たちと話して、心や人々の生活に触れる。通り過ぎる風の匂いや木の葉が擦れる音を感じること。

そうやって日々の中で人がヒトらしく"感じる" 心を、意識的に外側に向けて、無くさないように心がけたいと思った。

せっかくの気づきのチャンスたちが周りに散らばっていてもその存在に気づくことができないのは勿体ない。


この6ヶ月経って環境に慣れてきた時期だからこそ、新鮮な気持ちを持って周りを見渡すことを絶対に忘れてはいけない。

身の回りの小さなハッピーを探すために必要不可欠な心構え。

 

フィリピンという国、カミギン島という島で見えるものを、一つ逃さずこの目で見て感じられるようこれから残りの期間を過ごしたい。



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