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必殺!サプライズ返し!

つい先日配信された漫画『正反対な君と僕』
今回は主人公鈴木さんがカレシの谷くんにバースデーにサプライズを仕掛けるというお話。

ところが谷くんはサプライズをされるのが大の苦手。
鈴木さん谷くんを喜ばせようと、何かしようとしているのを薄々感づいているのだが、谷くんは、どんな反応が「正解」なのかわからず、上手に驚ける自信がないと自分の誕生日を前にして悶々としてしまう。

わかる!わかるよ、谷くん!!!

そもそもこの“サプライズ”とはいつどのようにして始まったのか?
字面からして西洋(←言い方古っ)から来た悪しき慣習であることは確か。
そういえば、アメリカへ留学していた時、自分のお誕生日に仕掛けられましたな、サプライズバースデーパーティーとやらを。

当時私は高校生だったのだが、留学生だったので、車も運転免許も持っていおらず、通学はスクールバスを利用していた。(高3にもなってスクールバスに乗っているなんて、それだけでnerd、いわゆる“イケてないヤツ”なのだが、私はあの黄色と黒のいかにもなデザインのスクールバスに憧れていたから、むしろ喜んで毎日乗っていた。)
ところが、誕生日当日、友人のポーラが「今日の帰り、ちょっと家に寄って行かない?」と言ってきたのだ。
ポーラは生徒会(のような組織)にも属している優等生で、ホストファミリーもよく知っている子だったので、事前に話しておけば大丈夫だろうけれど(アメリカは当時も今も簡単に犯罪に巻き込まれる可能性があるので、そこは重要なポイント)、誕生日となると、きっとホストマザーがいろいろと用意しているだろうから、今日はちょっとなぁ……と私が口よどんでいると、「大丈夫、大丈夫、ミセス・ニコルス(ホストマザー)にはちゃんと言ってあるから」とポーラ。やけに強引じゃん?とちょっと不自然に感じたけど、まあポーラだし、いっかと、彼女の車に乗り込んだ。

ポーラの家は周辺でも目立つくらいデカい家で、彼女の部屋は20畳ぐらいの広さがあり、天蓋付きのベッドがドドーンと部屋の中央に鎮座していた。
そこで何をして遊んだのか思い出せないけれど、やたらとポーラがソワソワとしていて、次はこれやろう!次はこれ!と、私を引き留めようと必死だったのは今でも覚えている。小一時間くらい遊んだろうか?じゃあそろそろとポーラがホームステイ先の家まで送ってくれた。私が車から降りると、そこでバーイとならずになぜか彼女もついてきて、私は「?」となりつつも、正面玄関を開けた。

「サプラーイズ!!!」

リビングには風船やらプレゼントやら積み上げられていて、いつのまにか友達がたくさん集まっていて、ホストマザーが一生懸命カメラのシャッターを押していた。その時の写真がこちら↓↓↓(画像の粗さが時代を感じる💦)

私はその時はびっくりして嬉しかったのは確かだが、でもサプライズパーティーという言い方をするというのはあとで知ったことで、その時は、“あぁ、アメリカではこんな風にしてお誕生日を祝うんだな。。。”ぐらいにしか思わなかったような気がする。(事実、その後の他の友達のバースデーも同じように、みんなで派手なサプライズを仕掛けていたし……。てかどんだけサプライズ好きなの彼ら???)

あれからン十年の月日が経ち、いくつかの“サプライズパーティー”なるものをやったりやられたりしてきたけれど、本当に苦手。っていうか、嫌い。
自分の子どもが小さい頃は、喜ぶ顔が見たくて、サプライズとまではいかないけれど、彼らの予想を大きく上回るお誕生日会(大好きなキャラクターのバースデーケーキとか、ずっと欲しがっていたけれど、売り切れていて購入不可だったものを苦労して手に入れたりとか→仮面ライダーのベルト的なアレね💦)を催したりして、それなりにがんばりましたが。。。

でもこんなこと言っては身もふたもないのですが……
私自身は、ぶっちゃけて言えば、自分の誕生日は……

自分の好きなように過ごしたいの!
自分で選んだものが欲しいの!!
自分の好きなものを食べたいの!!!

子どもの頃はおもちゃ買ってもらって喜んでいたけれど、ある年齢になれば、親からのプレゼントはもちろん現金¥¥¥が一番嬉しかったし、恋人からのプレゼントは品物指定は必須。なんなら「香港島じゃなくて九龍半島のほうの店で買うように。」などと支店まできっちりと指定していましたからね。可愛げのないヤツ😅

やがて自分の娘も年頃になると、私が良かれと思って買ってきたものは、一切身に付けてくれなくなってしまいました。かといって、都合付けて一緒に買い物に行くのも手間なので、最近のプレゼントはこれで好きなもの買ってこーいと、現金一択。

その娘のカレシがなんとサプライズ好きときたもんだ💦
世の中というのは、サプライズが好きな人とそうでない人の二種類で成り立っているのでしょうか?と思うほど、娘はそういうものに一切関心がなく、カレシはやたらとサプライズしたがります。

つい先日のクリスマスでは、サプライズでディズニーシーへ連行された娘。
“連行”なんてそんな言い方ヒドイ……と思われるかもしれませんが、実はその日娘は生理2日目。カレシを会うことを躊躇してしまうほど最悪の体調でした。が、なんとか待ち合わせ場所に行ってみると、有無を言わさず電車に乗せられたとか。現地に着くまでどこへ行くとも告げられず……。

まあ結果としては、至れり尽くせりカレシくんなので、冷えないようにストールやらホカロンやら用意しておいてくれて、新作のショーも楽しかったらしく、それはそれはロマンティックな夜を過ごすことができたらしい。
という話をスマホ画像と共に延々聞かされたワタクシ😑
ひとしきり話した後で娘がつぶやいた。

「サプライズ返しはランドだな。」


ん?サプライズ返し、とな???なんなんだ、その技は???
2人にとって次にやって来るビッグイベントはカレシのバースデー。
その時は今度は娘が内緒でカレシをディズニーランドへ招待するというわけだ。サプライズをしてくれたからそのお返しもサプライズで。
もうこうなってくると、内緒でもなんでもなくなってくるのではないか。
絶対サプライズしてくるよね?という気分でその日を迎えたとして、果たしてちゃんと上手に驚くことができるのだろうか?

相手が仕掛けくるサプライズに、いつまで新鮮な面持ちで、驚き続けることができるのだろうか。それは恋愛期間の賞味期限と比例するということは言うまでもない。













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