常盤平団地を観光しに行った。

 常盤平団地に行ってきた。

 この団地は日本全国にある住宅団地の中でも知名度の高い団地の一つである。1960年代初期の大規模団地は多くが老朽化により建て替えが進んでいる中、ここ松戸市の常盤平団地は住民による建て替え反対運動の結果、当時の面影を残す貴重な団地として今も残っている。

 そして何より、ここには貴重な「スターハウス」という住棟形態が残っていることでも有名だ。スターハウスとは、三方に突き出た形の住棟で、建設区域の中でも一般的なかまぼこ型の住棟が建てられないような箇所に建設された、「ポイントハウス」と呼ばれる住棟の一種である。スターハウスはユニークな形をしており見栄えがよく、団地好きの中ではとても愛されている住棟である。一方、このスターハウスは敷地面積を多く使う、建設費用がかさむなどの理由のため60年代の中盤を最後建てられなくなり、現在残っているスターハウスは残り少ない。今回僕は主にこのスターハウスを見に常盤平団地に立ち寄った。

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 雑草が茂り、手入れされているとは言い難いがが、スターハウスのシンプルかつスタイリッシュな出で立ちはやはり気分があがる。

 昔、僕は今はなき前原団地に住んでいた。当時は通常の板状、かまぼこ型の住棟に住んでいたが、小学校2年生の途中で別のマンションに引っ越した。建て替えが始まる寸前の高校時代に前原団地をもう一度訪ねたが、スターハウスの造形や団地の豊かな空間など、改めて惚れ惚れしたことを覚えている。

 常盤平団地のスターハウスと前原団地のスターハウスは微妙に違うが、この時代を感じさせる佇まいは共通点がある。この団地を歩いているだけでも異空間に迷い込んだような、不思議な趣がある。

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 団地内部を上から見下ろしたとき見える螺旋階段も味わい深い。写真を撮っている途中で住民の方がドアを開け、大分怪しまれてしまったが、お構いなしに団地の雰囲気を楽しんでいた。

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ドアノブの雰囲気も今見ないタイプである。

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 ついでに当日は松戸市立博物館にも行ってきた。時間がない中だが博物館名物の団地の部屋再現はとても心がそそる。3人家族としてはめちゃめちゃ狭いけど、当時としてはいい部屋だったんだろうなと感慨にふけった。

 この日はとても暑くてあまり気楽に散歩という気分にはならなかったが、また涼しくなったタイミングにでも常盤平団地に遊びに行きたい。

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