左右盲のはなし

 突然だが、私は多分左右盲だ。(多分と書いたのは、診断が下るわけでもないそれに未だ確証がもてないでいるからである。)
 私と同じように左右の判断が難しい方々の参考になればと、経緯や対処法を書いていこうと思う。

きっかけ

 これはきっと幼稚園生から小学校中学年あたりまでずっと考えていたことである、「なぜ向かい合う人は左と言われても右側の手を挙げるのだろう」という疑問だと思う。
 たしかに自分と向かい合う人と同じ方向を向けば左を挙げていることは分かるし、事実の認識はできていた。しかし中々理解できず、このような場面が訪れる度に違和感を覚えていた。これが現在につながっているのではないかと思う。

(余談だが、利き手の矯正を行うと左右盲になりやすいらしい。私は元々右利きだが両利きに憧れていたので、左手でペンを持ちひたすら平仮名の練習をしていた時期がある。しかしそのようなリスクがあるのは脳が完成する十歳頃までらしく、私がこれを行っていたのは高校生の頃なので、あまり関係はないかもしれない。)

苦労

 この話をしている時点で分かりきったことではあるが、一瞬では指定された方に向くことができないのは、苦労と言えば苦労だろう。右上の、とか言われても全然分からない。左ページの右下、とかはもっと分からない。「次の角右です」「右ってどっちですか!?」こんなこと言われた方も困る。
 こういったことが積み重なって、ちょっとしたストレスにもなる。思い悩むこともしばしば。

対処法

 ネットで調べると「時計を用いる」というものが出てきた。九時の方向、五時の方向、と言うと、左右で示すよりも伝わりやすい、らしい。
 しかし私は時計も苦手である。それに普段文字の方向で指示されることがないので、ぱっと文字盤が思い浮かばない。
 というわけで、私が「これいいかも」と思った方法を紹介しよう。

・身振り手振り
 優勝。視覚で情報が得られるため、言葉では判断がつかなくとも、手で示された方を向けば良い。これほど楽でわかりやすいものはない。しかし、相手に身振りを意識してもらわねばならない分、ハードルは高い。

・キャラクターの目の色 
 私の推しがオッドアイなので、「○○くんの目の青い方」と言われるとすぐに分かる。これも視覚から情報が得られるため、言葉を処理するよりも簡単で早い。時計の文字盤と違い推しの顔は脳に焼き付いているので、ぱっと思い浮かぶ。というかもうずっと見ている。思い浮かぶとかのレベルではない。

・ゆっくり伝える
 急に左!と言われても混乱してしまうので、ゆっくり(普通に話す速度でも充分良いと思う)しっかり伝えていただけると、聞くと同時に考えることができる。急に言われた時よりもゆっくり伝えてもらった時の方が考える時間が短いまである。

 もちろん個人差はあるので、こんな方法もあるのかくらいに思っていただけるとありがたい。


 左右盲は重大な病気ではないため、程度にもよるが生活にさほど支障はない。ただ、ほんの少し辛い。
 こんな人もいるんだよ、ということを私のnoteで知って貰えたら嬉しい。

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