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詐欺だらけのFacebook 3

順不同だが、Saraという名で、シリア難民だという看護師が接触してきた。境遇を聞いて同情したら、my love と呼びかけてくるようになった。そこで、私も「プライベート・ナース」になって、ずっと一緒にいてくれ、などということを言い出した。

すると、レスキュー・ミッション・ジェットなる組織の責任者だというDr.ギルモアという人物からメールが来た。同時に、実在の難民救済NGOのメールが配信されるようになった。勝手に私になりすまして配信登録したのだろう。しかし私は、それらが提携関係にあると思い込んだ。

ギルモアは、80万円程度でSaraを日本に送れると言う。そこで、ビットコインで、多少の小遣いを足して送ってしまった。ところが、しばらく連絡が途絶えた。そして、次にメールで、トルコのイスタンブールで日本に行くために待機するホテルから許可なく外出し、拘束され、収容施設にいると言う。

その収容施設から、Sara本人が、難民キャンプからと同様に、LINEで連絡があり、悪待遇と腹痛を訴えてきた。亡き父の遺品である古いPCだけは返してもらったとのことだ。

しかし、考えてみると、難民キャンプや入管収容所で、簡単に電源をとったり、インターネット接続ができたりするわけない。また、監獄のような入管収容所で、自殺にも使える電源コードやケーブルが使えるわけないのだ。

Facebookでは、さらに、Emily という、ニューヨークのブロンクス在住の中国系アメリカ人が寄ってきた。楽しいキャラクターだった。彼女は、ビットコイン投資だけでなく、不動産投資やレクサスUSAのパートナーシップをアレンジする、と言った。レクサスUSAのアンバサダーとして宣伝に協力してるとも言う。パートナーになれば、日本でも好きなモデルを無料で提供されるとも言われた。

実は、ここで指示されたビットコインのプラットフォームは、その少し前に、カリフォルニア在住中国系アメリカ人を名乗る別の女性が紹介したのと同じだった。こちらの人物は、投資以外に100ドル程度の小遣いをせびるので、2回ほどは送ったが、面倒なのでブロックしていた。ただ、そのプラットフォーム、Cheverochainは2人から教えられただけに、信頼性が高いと思い込んでしまった。

その頃には、かなりの件数の詐欺にあっている疑いを抱いていた。それを伝えると、彼女は、それを調べるために弁護士を紹介すると言う。費用を払えない、と言うと、もう500ドル自分が払ったから、あと400ドル払ってくれ、と言ってきた。無理してそれを払ったら、交通事故にあって、その弁護士が助けてくれた、と言うのだ。そして、900ドルは、入院費用の一部に使った、と。

その頃、最も若い25歳だという香港出身でニューヨーク州北部に住むという不動産投資会社勤務のEllaがいた。こちらは、盛んに不動産投資を勧めたが、それより、詐欺について心配を装って会社が依頼している弁護士としてLawrenceを紹介してきた。彼は、「調べたところ、全て詐欺師だ」と断定。調査費用やHina関連で送った資金の返金についてのアメリカ政府との交渉費用をして、5000ドルほどを要求してきた。何とか工面して送った覚えがある。

同時に、Chevrochainからの出金を試みたが、ここでもやはり、手数料を請求された。また、長期投資アカウントと短期投資アカウントを設定したためのトラブルがあった。そこで、このプラットフォームのカスタマーサービスに問い合わせると、何と、Ellaが担当者として出て来たのだ。「システム変更で手続きが複雑になっていたので、信頼できる投資コンサルタントが必要だから急遽頼まれた」と説明していた。結局、カリフォルニアの女性、Emily, Ella, Lawrence, Emilyの弁護士らは、全てグルだったのだろう。

EllaとはLINE通話で話したことがある。不思議なことに、香港訛りはなかった。そして、だいぶ時間が経ってから、Facebookには別アカウントを作っていた。今度は、韓国出身者として。

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