滲み出る本性を読み解く

一言、「あ、そうだったの、ごめんねー」

軽ーい感じでも、そう言ってれば、

「いえいえー、お互いさまですよね」

で終わることもある。


「いや、そうじゃなくて!」

自分が潔白であることを証明しようと必死になるヤツ。

すぐ第三者を巻き込みヤツ。

正しさにこだわるヤツ。


必ず、何かしらの後ろめたさを抱えている。



他人のミスに過剰とも言える反応をするヤツ。

「もー、こんなミスされたら、私のクビが飛ぶ〜。
どうしよう〜。
教え方が悪いのかなー」

言葉とは裏腹に、
どことなく嬉しそうに話していたヤツが、

(ちなみに他人の責任を取って辞めさせられるようや重要ポジションにいるわけもない、ただのパートのオバチャンよ?)

ある日言い逃れもできない、
だれがどう見てもその人自身の大ミスをおかした。


それこそあなたのクビ飛びますよ級にも関わらず、

一切素知らぬふりをし、

もちろんそれをカバーした人に一言のお礼もなく、

もちろん責任取って退職なんてことをするはずもなく。

何事もなかったように、シレッとしている。



それに対して、そのオバチャンをどうこうしようとも思わず、

こんな人間も実在するのだなぁ

なんて、ある種関心してる今現在のワタシ。
(ミスのカバーをしたのは、このワタシだ)


もし今のワタシの中に、
このオバチャンと同じような類の後ろめたさがあったなら、

「自分のミスを謝りもしない!
迷惑かけた人間に、何も言わないなんて!
どーいう人間だ!?」

なんて、憤慨してたと思う。


誰かに怒りを感じる時、
それは自分が抑圧している側面に対して怒っているのだ。


図星をつかれると気まずいのは分かる。

ミスなんて、人間だからどーしようもない。

謝るのだって、気まずさとか、いろいろあるよ、人間だから。


そういう人間の愚かさとか弱さとか、
もろもろはあるものとして

自分がいかにくだらない生き物であるかを心底分かったなら

事実を認めて、第一声で謝罪はできるんだよね。


心の奥に、後ろめたさを抱えている。

それはその出来事に直結してないこともあるんだけど。

それで現実に誠実でいることができなくなる。

だからこそ、過剰に誠実さを求める。

誠実っぽく振る舞う。

結果、本当に誠実さを求められるところで
逆の行動を取る。


とっさのときに人間性が分かりやすく出る。

だけどまぁ、よく見てたら、
普段から胡散臭さは滲み出ているものなのだ。


私自身、死ぬほど後ろめたさを背負っていた。

理不尽に背負わされてきたものだって、たっくさんあった。

それを全て自分事として受け止める。

その存在を知り、認め、

そこから発生させてしまった不誠実さに

死にたくなるような罪悪感、恥、後悔の念を感じ

生き地獄だった。

それを抜けての、今だから。


あの生き地獄を抜けることを、他人には勧めない。

あれは、だれにでもできることではないだろう、と思っている。



いろいろ書いてみたけど、

単純な事実として

本当に間違いをおかした時に、
第一声、すいませんが言えない、
素直に謝れない、
できるフォローをしようともしない。

呆れるような人間が、普通に楽しげに生きている。

それを見ている人間が、人間の汚さに辟易して
生きることをやめたくなる。


そんな現実を眺めてる。

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