マイセルフ ニカラジオ【3】
こんばんは
未亡人ニカです
『あと1年と言われましても〜メモワール〜』の執筆の合間に不定期でつぶやいてます
今回は『#なりたい自分』に参加するので、『過去・現在・未来の仕事と私』について書きたいと思います
私は結婚するまで毒親の元で育ち、精神的に支配されていたので
「自分で考えて行動する」
みたいなことがほとんどなくて、人に依存しっぱなし……流されっぱなしな半生でした
人の顔色ばかり見て良い子でいることに全神経を使っていたので、自分の気持ちや違和感などにとても鈍感でした
20歳前半、別の某ホテルのウエイトレスのバイトをした時
私も本当になんとなく適当にしか仕事を覚えていませんでした
なので「どうしてそんなにバカなんだ!」と男性マネージャーに怒られたり
遅刻した時には女性サブマネージャーから顔を思いっきり平手打ちされて吹っ飛んだこともあります
その時も「私が悪いんだからしょうがない」と
「テヘヘ……すみません」で終わってました
今では大問題ですけどね
でももっと問題なのは、そんな扱いを受けても私は何とも思わなかったことだと思うんです
30歳前半で結婚してやっと自分の人生がスタートした私に、夫は大人としての社会性や常識などをリハビリするかのように、少しずつ優しく言葉を選んで教えてくれました
おかげで徐々に自己を確立していきました……というか今もまだしっかりしてませんけどね
結婚してからもいくつかバイトしました
事務仕事のバイトの頃
もう20年近く昔のことですが、当時の上司に
「結婚は?子供は?」と聞かれ
「結婚はしてますが子供はいません」と答えると
「作らないのか?非国民なヤツだな」と半笑いで言われて
「すみません……」と照れ笑いのように返事をしたことを思い出します
さすがにすごく嫌なことを言われたことはわかったのですが、どんなリアクションを取ったら良いのかわかりませんでした
ことなかれ主義は相変わらずですが、違和感を感じたことは進歩だったと思います
それから数年後
夫が退職して私が大黒柱になることになりました
だんだんと私の意識も変わってきて
「人の期待に応えなきゃ!」
「頼られる人間にならなきゃ!」と頑張ることを覚えました
次の仕事は工場系の仕事で
バイトから準社員、そして正社員にまでなりました
すると自分に厳しく、その分他人にも厳しい考えを持つようになり
バイトから
「覚えなくっても聞けばいいし」
「間違ってたら謝ればいいし」という考えが見え隠れすると
「私がこれだけやってるんだから、あなたもがんばれるでしょう?」というようなことを思い、イライラするようになったんです
そしてバイトができなかった仕事も私が抱えて、やり終えるまで帰れない状況も続き、夫によく愚痴ってました
きっと無意識で過去の自分を否定したかったのでしょう
そして夫が病気になりました
末期がんです
お金も無くなり毒親と同居することになりました
引っ越しして新しい環境になり
「とにかく保険証が必要だ!」ということで
すぐに雇ってくれそうなところを探して
買い物にも便利なスーパーでパートを始めました
仕事への情熱よりも夫の介護が優先です
仕事を熱心に覚える余裕もなく
まさに「覚えなくっても聞けばいいし」
「間違ってたら謝ればいいし」
という感じで仕事をしていました
当然、職場には夫の状況を伝えていたのですが……
なんと!仕事の覚えが悪いということで、私へのイジメやパワハラが始まったんです
でも私には保険証が必要……辞める訳にはいかず……
こんな状況の私をイジメるなんて、人として最低だと怒り心頭でしたが、昔の自分を思い出しながら
「テヘヘ……すみません」という態度で日々をごまかして過ごしていました
家に帰れば寝たきりの夫の介護と毒親の毒舌口撃……
自己を得た今となっては、ひとりぼっちだと感じて心が壊れそうでした
そして間もなく夫が死去しました
大好きな、私の唯一の親友だった夫がこの世から居なくなって、今の環境もあり、すべてが悲しみと憎しみだけの世界に見えました
だがしかし!
夫が育ててくれた私の自己が私を救ってくれました
「『変えられない』ことより『変えられること』を考えよう」
「考えてもしょうがないことは、また今度にする」
私は自分の未来のことを考えるようにしました
そして悲しみや憎しみを感じなくても済むように、時間を作って資格取得の勉強を始めました
時間もお金もないので参考書一冊で独学でしたが、まぐれで合格しました
きっと天から見ていた夫が回答を改ざんしてくれたのでしょう
それを理由にスーパーの仕事を辞めて、資格を活かせる仕事に就職しました
それから賃貸のワンルームマンションを借りて毒親からも脱出しました
おそらく私は70歳になっても働かないと年金だけでは生活できないと思ってます
働けなくなる未来が待ってるかもしれないけど、それは考えてもしょうがないから、また今度にしよう
働くのは嫌いではないし、今のところ身体は健康です
丈夫に生んで育ててくれたことは親に感謝しないといけないですね
現在になって気がついたのは、私は自分のために出かけたこともないし、自分のためにご飯を作ったこともないということでした
『欲しい』ものより『安い』もの
『好き』なものより『効率の良い』もの
『やりたい』ことより『誰かが喜ぶ』こと
でも、もう依存する対象がありません
私は長生きしたい目的も展望もないから明日死んでも文句なしだけど、痛かったり苦しんだりするのは嫌かなって思うので、生きるならどう生きるかを考えてます
今は休みの日に自転車で買い物に出かけるだけでも自分のために生きてる感じがします
自分が生きるために行動する
仕事も自分だけががんばるのではなく
先輩後輩だけががんばるのでもなく
自分にも甘く人にも甘く
夫がいなくなって、心から笑うことは無くなったけど……怒涛の人生には一区切りついた気がします
心の平穏とゆるゆると過ぎていく時間に流されながら、ひとつの風景の中のモブキャラとして穏やかに過ごしていきたい
それが私の思っている「なりたい自分」です
毎朝カーテンを開けて、天に向かって「おはよう」とつぶやいています
ではでは
読んでくださったみなさんに良いことがありますように!
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