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目標やビジョンがなくても幸せ

素敵な景色を見ながら、美味しいものを家族と食べる。なんて幸せな瞬間なんだ!

今私たち家族は、山口県に来ている。関東に住んでる私は、遠くに行けば行くほど旅をしている気になる。

唐戸市場で、一貫ごとにお寿司を選びパックに詰めてもらう。それを市場の上の芝生広場で、家族と一緒に座って口に頬張る。

鮮度がよくてネタが大きく、食べ応えたっぷり。白子の軍艦、のどぐろを炙ったもの、今日のおすすめのアジも最高だ。

天候にも恵まれ、見渡すとまぶしい真っ青な海と空。
真夏のうだるような暑さで、ちょっと生ぬるくなってしまったお寿司でさえ、美味しい。

社会人になった娘2人と夫と私。最高の瞬間を五感で楽しむ。この瞬間を胸に刻む。あと何回一緒に旅行に行けるか、考えながら。
きっとこの瞬間が最高なのは、時間は有限であるから。

☆☆☆

よくビジョンや目標を持ったほうかよいと言われる。しかし、私は短期的な目標を持って生きることはできても、長期的な視点で生きることができない。
その場その場でやりたいようにやるだけ。そのように生きてきて、十分幸せである。

一番私にとって価値があるのは何なのか。家族といられること。人と一緒に心つながる瞬間を味わうこと。新しい世界で新しい知識や知見を得ること……。

毎日エネルギー全開で生きているわけではないけど、その日その日を楽しくすごせればいいな。将来どうなるかなんて考えてもキリがない。明日は明日の風がふく。

☆☆☆

こんな考えなのも、中学生のときに父が突然亡くなったことが関係すると思う。
昨日まで普通に会話していた人が、今日は何も話さない。
普通に学校に行って、普通に給食食べて、友だちとおしゃべりして、部活して。

それが1日で変わってしまう。お通夜やお葬式を済ませて学校に行くと、「母子家庭の子」と言われ、「かわいそうな子」という目で見られる。

明日からどうやって生きていくんだろう。母もいつか突然死んでしまうのかな。祖父母との暮らしは……。
頭の中が毎日疑問と不安ばかりだった。グラグラ足元が揺れているみたいだった。このまま学校に通っていいのかな。弟たちも大丈夫なのかな。

大人になってからも結婚や出産、夫の転職など、先の計画を立てても中断せざるを得ないことが続く。

☆☆☆

今日こうやって元気で生きているのは奇跡。家族と笑いながらご飯を食べられるのも奇跡。昔の思い出を語りあえるのも奇跡。毎日が奇跡の積み重ね。

明日のことを思い悩んでも、本当に人はどうなるかわからない。
悲観的な心と楽観的な心と。日によってどちらかに傾く。

瞬間瞬間が幸せならOK。悲しい心はなるべく明日まで持ち越したくない。
とにかく、今は最高な旅をしているんだ。


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