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T.REX-1972 怒涛のシングル4連発 !!

[RADIO DAYZ] 1972 あの頃ラジオから流れていた懐かしい名曲を紹介します。

1972年のブリティッシュ・ロック界はT.REXの大旋風が吹き荒れた年だったといえます。かのディープ・パープルが名盤『Machine Head』をリリースしていたり、UKプログレの雄イエスも人気の『Yes 3rd』に続いて、これも名盤『Close to the Edge (邦題: 危機)』と話題の大作が続々リリースされたりしていますが、特に若年層女子を熱狂させたT.REXの勢いには敵わなかったように思えます。

フロントのマーク・ボランは魅力的で美しく、グラマラスでセクシャルな、ある意味正しいロック・スターの在り方をこれでもかと見せつけ、陶酔の世界へと彼女たちを誘います。音楽性はともかくも、ここまでのアイドル性はZEPやパープルにはありません。T.REXのコンサートはステージの大音量に負けないティーンズ女子達の大歓声と嬌声に包まれていたに違いありません。

ラジオのヒットチャートも、次々とリリースされる彼らのシングルに席巻されます。さすがの私もシングル盤を買う程の執着はありませんでしたが、ベスト10番組からエアチェックしたDJのコメントが被るカセット音源を大切に聞いていました。

まずは同年リリースされた3rdアルバム『The Slider』に収録された
「Telegram Sam」

「電報屋のサムは俺のマブだちだよ。お前がどこに居ようとも、関係ないさ。何処に居たってお前を捕まえてみせるから」と、だから何?という内容ですが、随所にセクシャルなことを想起させる挑発的な表現がちりばめられています。ミディアムながらブギーのリズムは自然と身体を揺さぶります。Fuzzで歪むエレキギターとストリングスの組み合わせが、グラムロックの様式美を感じさせます。

そして「Metal Guru」

タイトルの「メタル・グルー」とは直訳すれば鋼鉄の親分?貞操観念に凝り固まったお嬢様のことのようですね。「電話がかかってこないから孤独なの?」と煽り、「僕の子どもを連れてきてくれるのかい?きっと荒々しいロックン・ロールな子供だろうね」など性交渉を求めるようなメッセージはローティーンには刺激が強すぎます。

さらにアルバム未収録のシングルも連発します。
「Children Of the Revolution」

「踊ったり腰をくねらせたりしてもいいんだよ。大声で叫んだってかまわないさ、全部吐き出しちゃいなよ」だけど「革命の子ども達には通じないよ」…この子供達の比喩しているものは、私には理解不能です。レボリューションという言葉の響きが社会的に過激な思想を意味しているはずもなく、何かノリなのかとすると、天国のマーク(1977年没)に起こられそうですね。

この年リリースされた4枚目のシングル「Solid Gold Easy Action」

この掛け声「hey, hey, hey」のリピートが全てです。この煽りにのせて「手慣れた手つきで彼女を乗りこなす。でもそんなんじゃ満足できないよ」などと歌うのって、中学生はコンサート入場禁止ですねw。

T.REXの勢いは翌年以降も続きます。そんな記事はまた追って。


夢中になってラジオを聞いていた頃の思い出をこちらでも語っています。

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