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大槌とデザイン_Hiroto Kishima_12.2022

一章 ●

詩人、草野心平さんの『冬眠』という詩を読んだことはあるだろうか。世界一短い詩として有名である。想像力を膨らますようなその詩を初めて読んだ時、少しの混乱と少しの納得、残りの全てが感嘆で、ぐるぐると頭の中を支配していった。あのなんとも言えない表現はここで引用しても伝わらないので、実際に読んでいただきたい。大槌図書館にあるかしら。

先月必死の思いで制作した「マスト・自店舗特別注文書販売」のチラシ。12月10、11日にマストのセンターコートで開催された。朝7時半に準備に向かおうと駐車場に行くと、車全体がバキバキに凍っていた。ドアは力を入れないと開かないし、フロントガラスは妙に美しいし、暖房を入れてゆっくり溶けるのを待った。
当日はいろいろな不安を抱えながら迎えた。様々なアルバイトで接客はやってきたけれど、久しぶりだと緊張する。10時より受付が開始され、早速お客様がいらっしゃる。チラシを出してから、電話でも新巻鮭についての問い合わせを受けることがあり、愛されている食材なのだと知った。私もどさくさに紛れて購入し、祖父母に送った。

当日の様子。

12月の大仕事は1月から3月までの土日、マストで開催されるイベントのチラシ。かなりハードスケジュールの中、皆さんのご協力のなんとか校了まで持っていくことができた。

新年の華やかなイメージ。
2023年はマストでイベント尽くしだ。

個人的に1月の29日にマストセンターコートで行われる「わんこそば大槌場所」が気になっている。小食な方であるけれど挑戦してみたい。わんこそばに掛け声があることも初めて知った。「はい、じゃんじゃん」「はい、どんどん」と。

12月24日にマストセンターコートにて行われた「おおつちランチガチャ」は皆さんチャレンジしただろうか?
500円で最大5000円の飲食クーポンが出てくる、夢のあるガチャガチャ。さて一等の5000円はどなたが獲得したのだろうか。おおつちランチガチャは1月以降も特売日はセンターコートにて、その他はマストサービスカウンター横に常設されているのでまだ参加していない方は500円玉を握りしめてぜひ挑戦して欲しい。

まだまだ一等のチャンスはあるぞ。
必ず百円得をする…。なんて太っ腹。

二章 ▲。

11月に行われたモニターツアーの第二回に、カメラアシスタントとして参加した。前回同様、アールヨンジュウゴデザインのお二人、映像の井田さんと共にバスを追う。12月4日は寒さが厳しく、山から吹き下ろす風に対抗しながらプログラムは進んでいった。
前回のツアーと少しだけプログラムは異なり、日帰りツアーの想定でいるので、内陸からバスに乗って大槌までみなさんやってくる。
まず吉里吉里フィッシャリーナから海を眺めて養殖の話をしたのち、蓬莱島を左手に町方へ。前回同様、桃畑学園サーモン養殖場を見学する。餌やりの体験などにも参加されて、餌を満遍なく巻くためにコツで、手首の動かし方に苦戦しているようだった。

蓬莱島を見る。

昼食は六串商店さんで豪華な料理をいただく。今回、内陸からバスが出ている日帰りツアー想定のため、帰宅に自動車の運転をしない方々は浜千鳥「源水」を試飲することができる。今回のツアーでは、実際に源水で解説を聞くことができるので、より知識が新しい状態で味わうことができ、なんとも羨ましいと思いながら、ランチの撮影をする。前回、R45デザインのお二人に写真の撮り方などを細かく説明していただいたので、今回は比較的スムーズにアシスタントできたと思う。

六串商店さんで昼食の後、お土産を買った。

最後、小川酒店で「源水」などのお酒のお土産を購入しつつ、おしゃっち周辺を散歩する。最後までとても寒い1日だったが、「鮭」と「酒」をテーマにした今回のモニターツアーも無事に終了。二回にわたって撮影、観光共に深く学べた貴重な時間だった。

三章 ■。

ちおこの報告会、ジビエチーム、移住定住チームと続き、観光交流協会チームが1月に控えている。今回、そのチラシ制作を任された。
チラシは自由に制作して良いとのことだったので、写真等は一切使わず、キャッチーに伝わるように考えた。余談だが、メンバーのイラストを描いたのだけれど、このマスク社会、頑張って思い出そうと必死に考え、また写真などを遡ってみたけれど、やはりマスク姿が多く、人の顔がわかりにくくなっている時代なのだと思った。いつの間にか顔にしっかりと馴染んでしまったマスクをできれば外せる時代になればいい。
ジビエチーム、移住定住チームが素晴らしい発表だったので、今からとても緊張をしている。今回、観光協会チームは観光とデザインの話を絡めながら活動報告をする予定だ。

観光をデザインの視点でお話しします。

notoを提出するのが遅すぎて、報告会は無事終わりました。1月の月報で詳しく書きます。期限に遅れないよう、気をつけます。


同じちおこの方に陸前高田にある、古本屋、そして宿泊施設の「山猫堂」へ連れて行ってもらった。その日は蔵の整理をするワークショップに参加しながら、古いものについての意見交換をした。私の家はモノがとても少ない。本や漫画はたくさんあるけれど、その他生活に必要なものはかなり整理されていると思う。だから古いモノを長く取っておくという感覚がなくて、非常に興味をそそられる話をしてくださった。午後には雪がちらちらと舞い散った。山猫堂の皆様は空き家の整理などもしており、思いがけない貴重なモノや、初めて見るような道具も見せていただき、家の歴史に感動する。中でもレコードは興味深かった。みたことはあるけれど実際に触ったり聞いたりすることは初めてで、どうして音が鳴っているのかという仕組みも、何から何まで面白い。そしてレトロなものは形が良い、本当に。帰り際、今回のワークショップに参加した、参加賞ということで古本を2冊いただいた。読みたい本がたくさんあって、最近どうも「積読」状態になりつつあるので一冊ずつ、ページをめくっていこうと思う。

あとがき

今年は間違いなく私の中で転換期となりました。埼玉から大槌へ移住し、初めてのことだらけ。学んできたデザインを少しでも大槌の力になれればと思い、六ヶ月間仕事をしてきました。2023年はもっとデザインのスキルアップをして新しいことにも挑戦したいなと思っております。
ところで、「積読(つんどく)」という言葉を知っていますか?意味は「本を買っても読まずに、机の上などに積みっぱなしにしている」ということです。こちらなんと、広辞苑にも乗っている言葉なんですね。
僕の悪い癖で、興味のあるものはとにかく頭を突っ込んでしまっていつの間にか手一杯になってしまうことがあります。仕事も本も、積読状態にならないように2023年は整理しながら挑戦していこうと思います。

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